安土町の大己貴神社に参拝する

瓢箪山古墳入口からなだらかな坂を下り住宅地が見えた。私は石造りの鳥居に近づいて「大己貴神社」という名称を確認した。


おそらく祀神は日本神話に登場する大己貴命（おおなむちのみこと）であろう。須佐之男命の子孫を何時頃から祀っているのかは不明だが、歴史は相当古いように思われた。参拝を済ませて「光明寺」の前を通って綺麗な道路に出た。

瓢箪山古墳頂上で椿を眺める

竹に囲まれた道をしばらく進むと二手に分かれ、右方向に「瓢箪山古墳入口」の標識が出ていた。


瓢箪山古墳は４世紀頃に造られた滋賀県下最大級の前方後円墳である。発掘調査の結果、後円部に３基の竪穴式石室と前円部に２基の箱式石棺があったことが判明している。

竪穴式石室の被葬者はこの辺りを支配していた豪族・狭狭城山君の祖先という説もあるが、特定には至っていない。


古墳頂上部に登り白い息を吐く。身軽になった木々の中で椿が力強く咲いている。時計を見た私は「そろそろ帰るかな」と呟き下山した。