ＪＲ岩国駅前から国道１８８号線を南下

岩国駅西口ロータリーの錦帯橋のミニチュアを見て国道１８８号線に出る。道路の両脇に商店街が形成されている。私は国道を南に進み戦前の岩国を知る古老の話を思い出していた。


「今の駅前周辺は当時とは全然別物よ」

老人の口調にはどこにもぶつけようのない怒りが感じられた。敗戦直後の地権者の入れ替わりやイデオロギーの変化などについての話は高度経済成長期に生まれた者にとっては刺激が強かった。

戦前の町並みを想像する上で役に立つのが昭和１７年発行の市街地図である。広島市南区の古書店あき書房は戦災を受ける前の主要都市の地図を数多く復刻しているが、この岩国市の地図は資料的価値が非常に高い。そこで駅周辺を拡大してみた。


岩国駅の東側は現在東地区と呼ばれている。戦前の地図に人絹町（じんけんまち）という表示があるように帝国人造絹糸の工場などがあって近隣は非常に栄えていたことがわかる（実際、食堂が多い）。しかし、米軍の空襲で駅周辺には壊滅的な被害が生じ、生存者も大きな精神的ダメージを受けた。

若鶏砂肝とアスパラガスの炒め物

筋切りした砂肝（砂ずり）を油で炒め（少しニンニクを香り付けに入れてもよい）、固ゆでにしたアスパラを追加する。軽く塩とコショウで味をつけポン酢を回しかけた。

砂肝もハツ同様中がほんのり赤みを帯びているくらいが美味しいと私は思う。鉄（血）のかおりがする砂肝は酢との相性がよい。ポン酢の代わりにシンプルにフレッシュレモンを絞って食べるという手もある。柑橘の果汁は爽やかな風味をつけてくれる。