青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

変わらぬ味を半世紀。

2023年06月13日 17時00分00秒 | 富山地方鉄道

(お待たせいつもの富山駅前@富山駅前電停)

歩行者に車両の接近を告げる、ラバーズコンチェルトのメロディ。少し蒸し暑い、いつもの富山駅前電停。接近して来る大学前行きのデ7000はレトロ車両。向こうでは丸の内方面からやって来た軽快電車の8000系が信号を待っている。そして最新型の低床型トラムT100形が南富山方面へ出て行った。奇しくもその並び方に、富山の路面電車の進化の過程を見ているような思いがあります。

やって来たレトロ7022号に乗って、富山大橋を渡り大学前へ。土曜日ではありましたが、五福公園や富山大学へ向かう学生などで車内は混雑しておりました。電停を降りると、何やら五福公園の野球場から賑やかなアナウンスと球音の気配・・・どうやらBCリーグの富山サンダーバーズが試合をしている模様。野球の独立リーグって一回も見た事ないので、ちょっと興味もあったんだけど、そうそう大学前にはメシを食いに来たんだった。と初志貫徹。

という訳で、大学前まで路面電車に乗って来たのはここがお目当て、カレーのお店「カリカット」ですね。SNSのフォロワーさんに教わったお店で、富山大学の学生さん御用達らしくこの日も学生さんたちが席を埋めておりました。カウンター中心の飾り気のない店内、気さくな初老の店主さんが切り盛りしております。北陸方面だと昨今は金沢系の濃くて黒くて粘度の高いカレー(「ゴーゴーカレー」とかね)が流行りみたいですが、ここは割とオーソドックスなカレーをトッピングしながら楽しむ感じ。この店、ワンパクな大学生向けにカレーだけじゃなくピラフとかスパゲッティもあるのだけど、頼んだことはないな。

そしてカリカットに来るといつも頼んでしまう野菜タマゴカレー。通称「やさたま」。カレーの上に半熟の焼き卵とキャベツのサラダが乗っている。そして、絶対に忘れてはならないのがカウンターの上の謎のスパイス(ギャバンの「サラダスパイス」というものらしい)。これをサラダ部分とカレー部分にまんべんなくぶっかけて食べると美味さが二倍になるんだ。半熟の焼き卵とカレーの上にかかっているマヨネーズがだいぶカレーのまろやか感を演出しているので、このサラダスパイスでちょっとパンチを付けてあげる感じね。やさたまも他のメニューも昨今の物価の高騰により以前に比べてお値段はだいぶ上がってしまったが、美味しさは何も変わらないですね。

どうやらこの店開店して50周年らしく、常連っぽいお客さんからおめでとうなんて声が掛かってた。飲食店で半世紀も店を続けられること、確固たる商品力と集客力を持っていないと絶対に難しいはずなので、それだけ街に愛されている存在なのだなあと思いますね。


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