(雨上がりの小駅@釜ヶ淵駅)
朝から降り続いていた雨がようやく上がった立山線沿線。寺田から真南に向かう立山線の線形は順光が作りやすいので、どうしても撮影する機会が多くなるような気がする。線路っぱたも開けてるしね。秋の柔らかな日差しが雲間から零れる釜ヶ淵の駅。この駅も地鉄の中では雰囲気のある良駅で、下見板張りのしっかりした木造駅舎と、庇を支える柱には大きな柱石がついていて、いかにも雪国らしくがっしりとした作り。そして、「釜ヶ淵驛」の旧字体はその雰囲気をさらに引き立てているような。
かつての出札口と、ホームに繋がる通路上屋。もう随分前に無人化されているのだろうけど、地域の人の手が丁寧に入り、待合室にはベンチに座布団が置かれ、駅を使う人向けの文庫なども整備されている。駅は集落の人々の共有財産としてしっかりと意識されており、壁に貼られた新聞記事などからでも駅に対する地域の奉仕活動の記録が読み取れる。古くはあるけれども丁寧に使われていて、こう言う駅は居心地がいいものだ。
コスモス揺れる秋の釜ヶ淵駅。居心地がいいのか、ホームの下で猫が一匹午睡を楽しんでいた。そろっと近付くと、気配を察したのか、そそくさとどこかへ行ってしまった。猫を上手に撮影するのって難しいね。猫のいなくなったホームにやって来たサークルKの17480形。地鉄に導入された形で言えば、前期の大井町組より後期の田都組の方が好み。スカートが付いてた方が引き締まって見えます。