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(クハ車の中はテーブル席@東武5700系)
楽しい「マスタード・シード」さんでのひと時。そろそろランチタイムも終わりの時間という事で、店内のお客さんもだいぶ引いたようです。せっかくなので、店内を見学させていただきました。テーブル席側はパーテーションで区切られているのですが、取っ払えば大人数のパーティーでも出来そうなイメージ。奥の方にある運転室は倉庫になっているようで、入る事は出来ないようです。
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丸みを帯びた天井で緩やかに回る扇風機は羽根こそ替えられてはいますが、一直線に並ぶ蛍光灯は当時のまま。ただ、照明自体は後付けの白熱球になっているようです。壁にはファンの方々が撮影した現役当時の5700系の写真が飾られていて、東武の中でも屈指の人気を誇る車両だった事が伺えます。トータルで2編成12両しか生産されなかった5700系ですが、生涯を優等列車に捧げ、後輩の1800系のように普通列車用に改造されて使用される事がなかったのも、高潔なイメージがあった車両でした。
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「臨時快速急行だいや・おじか」として多客期の特急を補完する役割が多かった5700系ですが、個人的にはヤマケイハンドブックス「日本の私鉄」シリーズで見た「快速たびじ」や「林間学校」のヘッドマークを付けて高架の複々線を颯爽と走っていたシーンが記憶に残ってますね。昭和60年に登場した6050系の増備によって平成3年に引退となる訳ですけども、そーいや自分は6050系も大好きなんだよなあ。たぶん6050系に5700系の残滓を追い掛けているようなトコはあるかもしんないねえ。
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こちらは東武博物館で保存されている5700系のカットモデル。完全体の方は中庭で保存されてますけど、登場当時の流線型の猫ひげ型になっちゃってて自分のイメージからはなんか違う。やっぱ5700系と言えばこの顔面が至高。こんな車両が北関東の空っ風の中を吊り掛け音も高らかに爆走していたと思うと、昭和というものはいい時代だったんだねえ(笑)。まったくこんなものを見ていると余計に懐古趣味に火がついてしまって困る。
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改めてひとしきり5700系の細部を見学して、さて帰ろうと思ったところ、最後にまたお店の方が出て来て、「今日は遠いところありがとうございました…」と改めてご挨拶をいただく。そして子供に「お子さんも電車お好きみたいなんで、どうぞ」と渡されたのがこのクリアファイル。改めて家に持ち帰って見てみたんだけど、これ、ホントにこのお店独自のグッズなのだろうか??図鑑が個人のお店が作るレベルの詳しさじゃなくてビビる。正直東武博物館で売っててもおかしくない。お店の人がそこまでデンシャに詳しいとも思えないし…誰か相当なマニアのブレーンでもいないと作れないよ。すげーなこれ(笑)。子供もこのプレゼントにはすごく喜んでいて、お店の方にはすっかり世話になってしまいましたねえ。何から何まで本当にありがとうございました。
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「電車食堂・マスタードシード」さんの場所は、吹上駅の北、行田市駅の南。なんかちょっと説明しづらい場所にある(笑)。車だと17号バイパス、電車だと吹上駅北口から朝日自動車のバス(行田市方面)に乗って「ものつくり大学入口」で降りて新幹線の高架に沿って熊谷方面に歩くと見付かるはず。日中でもバスは20分間隔くらいで走ってたからテキトーに行っても大丈夫だと思う。歩いていく場合でも、新幹線の高架を目指してひたすら歩けば見つかるはず(笑)。フキギョウから歩いて20分くらいだったから、多分おんなじくらいだと思う。
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風に吹かれて佇む、田園のレストランを後に。ちなみに隣のカップルが食べてたジャンボエビグラタン(エビドリア?)がめっちゃ美味そうだった。店の従業員の方もすごく良くしてくれたので、また機会があったら行ってみたい。電車好きじゃなくてもフツーにレストランとしておススメしますぜ。