(前立社壇の駅@岩峅寺駅)
立山・雄山神社の前立社壇の最寄り駅に当たる岩峅寺の駅。地鉄の駅の中でも屈指の荘厳さを誇る駅舎ですが、夜に訪れたのは初めての事。農協や酒屋などがひっそりと連なる駅前広場。人気の消えた駅前から見やれば、薄雲のかかる夜半の空に浮かぶ中秋の名月。朧月なれど、月灯りが静かに駅を照らし、その荘厳さが一層引き立って見えます。
岩峅寺駅、22:03分発、立山線上り最終列車。本日は14760形での運行。こないだまで最終は22:40頃だったんですが、春のコロナ禍改正(?)によって、終電が一本繰り上げになってしまいました。特急も運休、普通列車も本数減という事になれば、運用を確保するだけの車両数は必然的に少なくて済むようになる訳で、早晩運用を外れる車両が出るのかもしれません。
いつも富山は駆け足だけど、今回は間に万葉線などを挟んで、また少し違った風趣の一日でした。この日最後のシャッターは、岩峅寺駅の終列車。朝も訪れた駅はすっかり闇に包まれ、月と星の瞬く秋の夜長、糸の様に光のテールを引いて出て行く60形に旅の終わりを思う。別れの夜の涙のしずく、星も流れて散ってゆく。そっとそっとおやすみなさい、そっとそっと、おやすみなさい・・・
さて、およそ一ヶ月強に亘って続けて来た秋の富山行に関する記事は、これでひとまず終了となりますが、いかがなものだったでしょうか。次はどの季節に行きましょうかねえ。今年はイマイチ雪の少ない2月末に行ってしまったんで、雪を期待して1月の酷寒時期に来てみようかな。そうなると、クルマのタイヤもスタッドレス買わなきゃならんなあ・・・