と言う訳で昨日の成果をちゃちゃっと貼ってみますが、朝から晩までカメラと三脚持ってウロウロしたのは久し振りなんで今朝起きたら軽く腕が筋肉痛になっていた(笑)。ともあれ撮れ高サイコロ(@モヤさま)を振らなくてもいいくらいの枚数は撮って来たのだが、井川線って改めて思うに余りにも深い山の中を走っているので撮影ポイントと言うのは極めて限られるんですよね。んで、井川線に沿って走る県道388号線の狭い事、そして路肩の崩れてること夥しく、特に閑蔵から先の井川まではホントにロケハン気取りでよそ見してたら速攻あの世行きを覚悟せにゃならんからねえ。まあ前回の訪問である程度沿線の地理関係を把握してたのが良かったですよ。撮れ高が上がったのは、前回の経験が生きたからこそだと思いますですね。やっぱこの趣味は通わないと見えてこないってのを改めて実感。
まず朝イチで行ったのは前回同様尾盛~閑蔵にかかる関の沢橋梁。説明は前回行ってますのであまりクドクドはしませんが、接阻峡の深いV字谷に流れ込む関の沢川と言う大井川の支流を跨ぐ橋。高さはおよそ100m、深山に架けられたアーチ橋の上を渡って行く井川線の列車は絵になります。ちなみにこれが8:30頃の朝の一番列車ですが、あまりにも谷が深いせいで晩秋の朝陽は谷底まで届かなかったんだよねえ。それを逆手に取って構図を決めたんだけど、朝の山に光と影が織りなす陰陽って感じで今日はスタート。
井川に向かった一番列車が折り返して来る頃、ようやくV字谷にも光が差し込んできた。この時点で気温は5~6度程度、初冬の空気の中待つのも寒いので車の中で列車を待つ。有名ポイントだし、誰か同業の人来るかな?とか思ってましたが、誰も来ませんでした(笑)。車の中で待ってたのは寒いのもあるんだけど、こんな山奥で一人でカメラ構えてたらクマに襲われました的な三面記事で新聞デビューを飾り、「また撮り鉄か」と某巨大掲示板で叩かれたくはなかったからなあ(笑)。最近尾盛駅でもクマが出たって言うし。
ともあれ朝の光に包まれた関の沢の風景は息を飲む程素晴らしい景色でありまして、個人的にはこの風景が見れたらもう後は余禄でいいかな、と。それ程の思いがありましたね。山に紅葉、空は青空、たなびく雲。アーチ橋のバックに聳えるは大無限山(2329m)。警笛の音が渓谷にこだまして、そしてジョイント音を響かせて列車は関の沢のアーチを越えて行きます。
接阻峡の入口である接岨峡温泉駅付近は、大井川の渓谷が少し開けて平地のようになっている。ここに広がるのが犬間の集落で、駅の名前の通りに温泉があったり民宿があったり民家の間に茶畑なんかが広がっていたりする。大自然の光景ばかりが目に付く井川線の沿線には珍しい「ちょっと生活感ある景色」を横目に千頭行きの列車を一枚。
さっきの列車を追いかけて、アプト区間に降りて来た。山の下で交換した井川行きが、今まさにアプト式機関車の力を借りて、長島ダムの駅に向かって力強く押し上げられて来た。山懐に響くは機関車の甲高いホイッスル、関の沢は少しピークを過ぎていたように思えた紅葉は、このあたりがピークでしたかねえ。山を彩る紅葉は、この区間だけの脇役のために作られた花道のようです。
井川線とは切っても切れない企業が、大井川の電源開発を一手に管理する中部電力。斜面を落ちる送水管の麓にあるのが中部電力の大井川発電所ですね。この送水管の水は、これより10km程度上流の奥泉ダムから導水され、この急斜面を一気に落ちて行くそうだ。下を見るのも恐ろしい桟道の上から、崩落の爪痕生々しい岩肌と、燃え盛る紅葉を見下ろす。武骨に組まれた下部トラスの鉄橋の上を、足場を確かめるようにゆっくりと列車は奥泉へ向かいます。
アプトいちしろ駅に井川行きの列車が着くと出動するED90。構内踏切のモミジが真っ赤に色づいてその出動を見送っております。坂道に対して常に下手に付く機関車は、ナリは大きくとも脇役と言う立場を心得ているかのようです。奥泉から来た列車は、紅葉狩りの観光客で一杯の混雑。多客期は重連で仕業に入っているED90は5両のうち4両をフルで投入する大忙しの状況でした。
来る日も来る日も一区間、一駅だけの特殊仕業を黙々とこなし続けて20年。日本で唯一のアプト式機関車と言う希少価値からしてももっと人気があっていいと思うのだけど…カステラみたいな車体のペラペラ感が好まれないのでしょうかねえ(笑)。井川線車両が小さいだけなんですけどねえ。あんまり熱烈なファンも付かず地味な存在ですが、それが補機と言う仕事上の立場ゆえなのでしょうか。シンプルな紅白のカラーリングですが、歯車の噛み合わせをイメージした段違いのデザインがアクセント。「SYSTEM ABT」のロゴもカッコいいと思うのですがねえ。
いっその事世の中に倣って「ABT90」とか言って売り出してみたらどうか(笑)。
そんな大きなお世話を横目に流し、錦秋の花道を下るED90です。
まず朝イチで行ったのは前回同様尾盛~閑蔵にかかる関の沢橋梁。説明は前回行ってますのであまりクドクドはしませんが、接阻峡の深いV字谷に流れ込む関の沢川と言う大井川の支流を跨ぐ橋。高さはおよそ100m、深山に架けられたアーチ橋の上を渡って行く井川線の列車は絵になります。ちなみにこれが8:30頃の朝の一番列車ですが、あまりにも谷が深いせいで晩秋の朝陽は谷底まで届かなかったんだよねえ。それを逆手に取って構図を決めたんだけど、朝の山に光と影が織りなす陰陽って感じで今日はスタート。
井川に向かった一番列車が折り返して来る頃、ようやくV字谷にも光が差し込んできた。この時点で気温は5~6度程度、初冬の空気の中待つのも寒いので車の中で列車を待つ。有名ポイントだし、誰か同業の人来るかな?とか思ってましたが、誰も来ませんでした(笑)。車の中で待ってたのは寒いのもあるんだけど、こんな山奥で一人でカメラ構えてたらクマに襲われました的な三面記事で新聞デビューを飾り、「また撮り鉄か」と某巨大掲示板で叩かれたくはなかったからなあ(笑)。最近尾盛駅でもクマが出たって言うし。
ともあれ朝の光に包まれた関の沢の風景は息を飲む程素晴らしい景色でありまして、個人的にはこの風景が見れたらもう後は余禄でいいかな、と。それ程の思いがありましたね。山に紅葉、空は青空、たなびく雲。アーチ橋のバックに聳えるは大無限山(2329m)。警笛の音が渓谷にこだまして、そしてジョイント音を響かせて列車は関の沢のアーチを越えて行きます。
接阻峡の入口である接岨峡温泉駅付近は、大井川の渓谷が少し開けて平地のようになっている。ここに広がるのが犬間の集落で、駅の名前の通りに温泉があったり民宿があったり民家の間に茶畑なんかが広がっていたりする。大自然の光景ばかりが目に付く井川線の沿線には珍しい「ちょっと生活感ある景色」を横目に千頭行きの列車を一枚。
さっきの列車を追いかけて、アプト区間に降りて来た。山の下で交換した井川行きが、今まさにアプト式機関車の力を借りて、長島ダムの駅に向かって力強く押し上げられて来た。山懐に響くは機関車の甲高いホイッスル、関の沢は少しピークを過ぎていたように思えた紅葉は、このあたりがピークでしたかねえ。山を彩る紅葉は、この区間だけの脇役のために作られた花道のようです。
井川線とは切っても切れない企業が、大井川の電源開発を一手に管理する中部電力。斜面を落ちる送水管の麓にあるのが中部電力の大井川発電所ですね。この送水管の水は、これより10km程度上流の奥泉ダムから導水され、この急斜面を一気に落ちて行くそうだ。下を見るのも恐ろしい桟道の上から、崩落の爪痕生々しい岩肌と、燃え盛る紅葉を見下ろす。武骨に組まれた下部トラスの鉄橋の上を、足場を確かめるようにゆっくりと列車は奥泉へ向かいます。
アプトいちしろ駅に井川行きの列車が着くと出動するED90。構内踏切のモミジが真っ赤に色づいてその出動を見送っております。坂道に対して常に下手に付く機関車は、ナリは大きくとも脇役と言う立場を心得ているかのようです。奥泉から来た列車は、紅葉狩りの観光客で一杯の混雑。多客期は重連で仕業に入っているED90は5両のうち4両をフルで投入する大忙しの状況でした。
来る日も来る日も一区間、一駅だけの特殊仕業を黙々とこなし続けて20年。日本で唯一のアプト式機関車と言う希少価値からしてももっと人気があっていいと思うのだけど…カステラみたいな車体のペラペラ感が好まれないのでしょうかねえ(笑)。井川線車両が小さいだけなんですけどねえ。あんまり熱烈なファンも付かず地味な存在ですが、それが補機と言う仕事上の立場ゆえなのでしょうか。シンプルな紅白のカラーリングですが、歯車の噛み合わせをイメージした段違いのデザインがアクセント。「SYSTEM ABT」のロゴもカッコいいと思うのですがねえ。
いっその事世の中に倣って「ABT90」とか言って売り出してみたらどうか(笑)。
そんな大きなお世話を横目に流し、錦秋の花道を下るED90です。