青空、ひとりきり

鉄路と旅と温泉と。日々の情景の中を走る地方私鉄を追い掛けています。

師走・常盤平

2024年12月29日 10時00分00秒 | カレンダー

 (去り行く@新京成電鉄・常盤平~八柱間)

12月。今年はラニーニャ現象(?)のお陰で雪の多い冬になりそう・・・という気象庁の長期予報が早速大当たりして、12月から北日本方面の降雪が爆発的に増加している。青森の酸ヶ湯は12月で初の積雪3m越え、津軽地方でも降雪が続き、弘南鉄道のラッセル車が連日出動しているという。雪国に住んでいる人々にとって、毎日の雪かきを始めとする生活の不便を強いられる雪にはうんざりしているものと思われるが、そういったものにとんと縁がない南関東の住人は、早速スタッドレスタイヤに履き替えの予約をして、スノーモンスターに挑みに行きたいとうずうずしている。特に津軽はねえ。大鰐線の廃線が発表されてからこの冬の課題として認識しておりますのでね。1月か2月に行ける時間を作りたいと計画を練り練りしているのでありますが。まあそれにしても、北国が大雪ということの裏返しとして、太平洋側は水気の抜けた冷たい風でカラッカラの師走である。そのためか、とにかく火事が多い。そして、その火元が老人夫婦の世帯や老人の一人暮らしだったりするので、ホント火の用心!ですね。と言う訳で、師走最後の12月は、2025年3月31日をもって単独での事業を終了し、京成電鉄に吸収合併して消滅してしまう新京成電鉄を。2025年4月1日からは京成松戸線になってしまうのだそうで、随分と思い切った経営改革だと思うのですけど、実際は経営統合によって運転士不足を解消したりとか、そういうシナジーはあるのでしょうね。

閑話休題。2024年もあっという間にもう残りわずかとなり、そしてあっという間に2000年代になってから四半世紀目の2025年がやって来る。2000年代ももう4分の1が過ぎて行く事になる。2000年ですら25年前、ということに驚きと慄きを感じてしまうのだが・・・ミレニアムとか言ってたのってついこないだじゃなかったでしたっけ?もうね、この年齢になって来ると体の衰えを顕著に感じて来て、最近は老眼が進んでどうしようもなく、先日メガネを変えてきた。これからの一年一年、そして一日一日、今日の自分がこれからより一番若いをモットーに、頑張って行かなくてはならないなあと思うのであります。

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霜月・親鼻

2024年12月27日 17時00分00秒 | カレンダー

(郷土の歴史を語る「赤」@秩父鉄道・上長瀞~親鼻間)

11月。先月のことなので改めて・・・というところなのだけど、西武秩父線の55周年を記念して突然登場した「E851形電気機関車塗装」の西武4000系にすっかりと心を奪われ、3種連続の秩父詣でを挙行してしまった。元々ね、西武秩父線ってのは正丸峠をトンネルで穿って首都圏と秩父を短絡するルートを建設することもそうだったんだけど、武甲山で採掘された石灰石から製造したセメントを出荷するルートとしての役割も大きかったわけです。横瀬町で操業している三菱鉱業セメントが、西武鉄道を通じて系列の三菱電機に発注したE851形電気機関車は、私鉄唯一のF級(動輪6軸)電機。セメントを満載した貨物列車を正丸峠を越えて牽引するため、国鉄電機なみのハイパワー&ハイスペックな仕様を備えた機関車でした。セメントの需要減少、トラック転換により残念ながら僅か30年弱でその活躍を終え、解体を免れた1機が横瀬に静態保存されるままとなっていましたが、このたびそのカラーリングだけが西武秩父線を走る4000系に復活。西武4000系自体も、来年以降に迫る前代未聞のサステナ計画(大井町線で走っている東急9000系による置き換え)によって余命が確定している中で、今後自分の中で厚めにケアしてかないとなあと思っていた要注目の車両ではあったんですよねえ。それがこんな斬新な形で郷土の歴史を語る色を纏って走り出すとは・・・

11月のデビューからその運用を追いかけて、動向を注目していたこの編成。秋となれば合わせたいのが、奥武蔵の山々の自然とのコラボレーションだったりするのですが、4000系ですからお楽しみはなんと言っても秩父鉄道への乗り入れ運用。土曜日に長瀞行きに入るらしいという情報を捕まえて、長瀞まで行くってんならやっぱりここは押さえなきゃなんないでしょう!ということで親鼻河原に陣取った。今年は遅めの進み具合だった紅葉シーズン。12月に入ろうかという時期に、レールの紅と山の紅が、大鉄橋を舞台にコラボしました。

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神無月・八瀬比叡山口

2024年12月25日 17時00分00秒 | カレンダー

(美しき大屋根の下で@叡山電鉄本線・八瀬比叡山口駅)

10月。少し涼しくなってきた体育の日の三連休、新横浜からひかり533号に乗って京都へ向かった。目指すは洛北の小私鉄、鞍馬へ向かう叡山電車に乗って来ました。京都・・・というといつ行っても外国人ばっかで混雑してて、自分みたいなタイプには縁がないと思っていたのだけど、ホント外国人多いっすね。京都。さすがに街中じゃなくて行き先が鞍馬寺だったから、そこまでの混雑ではなかったですが。特に貴船・鞍馬なんかは紅葉の名所だから、1か月季節が後ずれしていたら凄まじい混雑だったであろう。そうそう、叡電(嵐電)って江ノ電とコラボしてるけど、歴史ある古都を走るというバックグラウンド、観光需要と通勤通学需要が混在する需要動態、これ以上増やせない輸送力、広げられないターミナル、そして悩まされるオーバーツーリズム・・・と抱えている問題や潜在的な課題がほぼ同じなんですよね。鞍馬まで電車に乗って、そっからケーブルカーに乗って鞍馬寺まで参拝に行ったのだけど、鞍馬寺の本堂は改装工事中だった。夏の大宰府もなんか本殿が長期大規模改修中だったんだよなあ。旅先の神社仏閣にお参りする機会は多いのだけれど、この手の「改修工事中」にとにかくぶち当たるのが私の旅人生である。なんだかなあ。

何とも締まらない鞍馬寺への参拝を終えて、宝ヶ池の駅から八瀬へ向かうデオに乗ってやってきた八瀬比叡山口の駅。とにかく、この駅を覆う大屋根の美しさよ、リベット打ちで組み上げられた鉄骨の緻密さよ。自分は、普通の人に比べたらそこそこの数の駅舎を見て来たつもりはあるが、見惚れてしまう造形美である。15分ごとに折り返していく鮮やかな叡山の単車を眺めながら、心地よい鑑賞会の時間を過ごしたのでありました。

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長月・下今市

2024年12月23日 17時00分00秒 | カレンダー

(茜の光、雲間に差して@東武日光線・下今市駅)

9月。最近、9月の使い方に悩む。いや、何を悩んでいるのかというと、9月って敬老の日と秋分の日があって、比較的3連休が出来やすい=お出掛けはしやすい日の巡りじゃないですか。ただ、8月にそこそこ遠くへ行っておカネを遣ってしまっているので予算的にキツイのと、最近の9月は普通に夏の続きで風景的には8月と特に変わらないことと、そして最近は規模感を増す大型台風のせいで天気が安定しないので予定が組みにくい・・・というのがあるのだ。特に、9月が夏になってしまったので、季節の変わり目が失われてはいるよね。ススキが穂を出し始めて、田んぼが色づいて、彼岸花が咲いて・・・的な「ゆるやかな初秋の入り」みたいなものがなくて、10月の半ばくらいにガクッと朝の気温が下がって急に「秋です」みたいになってくるんですよね。

と言う訳で今年の9月もあまり写真がない。休みの日にちょこっと東武の株乗で鬼怒川方面へ遊びに行った際のひとコマである。鬼怒川に何しに行った・・・と言われても特に何もせず、ひたすら20400系の中から地蔵のように北関東の風景を眺め、小佐越の仁王尊プラザでひたすらぬる湯にぼへーっと浸かっているだけの一日だった。下今市の駅、東武電車の北の要衝という感じがあり、SL運行のおかげで機関区もできて、鉄道の魅力を発信するいい駅に育ってきたと思う。ちょっと作り込みがキツイ部分はあるけど、それはまあアトラクションということで。

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葉月・西鉄柳川

2024年12月21日 23時00分00秒 | カレンダー

(水都・アイスグリーンの涼しきに@西鉄柳川~矢加部間)

8月。恒例の夏の遠征は、4年ぶりくらいに飛行機のチケットを取って九州・福岡へ。九州を代表する私鉄である西日本鉄道と、その他福岡県の三セクだったり筑豊電鉄だったりと盛りだくさんの二泊三日でした。熱いし汗かくしで塩分を欲するのか、とんこつラーメンばっか食ってたな(ウマイからいいんだけど)。初日は西鉄貝塚線、2日目は天神・大牟田線+甘木鉄道、3日目が筑豊電鉄+平成筑豊鉄道。お好きな3日間、九州島内の全部の鉄道が乗り放題という「旅名人の九州満喫切符」って名前の素晴らしいきっぷを活用させていただきました(西鉄も一応ワンデーフリーきっぷあるんだけど、範囲が西鉄福岡~西鉄柳川までなんだよね)。今年の冬から、JRの「青春18きっぷ」も大幅なルール変更(分割利用不可、連続3日間か5日間のみ)がおこなわれて大幅に利便性が下がってしまったという話を聞いてしまうと、九州島内だけとはいえ3ヶ月の有効期間内に任意の3日間が連続でもバラでも使って乗り放題・・・というのは大きくクローズアップされてもいいのではないかと思ったりもする。

西鉄電車、もちろんじっくりと味わうのは今回が初めてのこと。子供の頃に「カラーブックス・日本の私鉄」なんかで見た西鉄電車ってのはオキサイドイエローの2000形とアイスグリーンの5000形というイメージが非常に強かったんですよね。2000形はとっくのとうに引退していたけれども、5000形は僅かに廃車も出始めてはいるものの、まだまだ天神大牟田線の主力車両として筑紫野を爆走していました。九州ってのは、それこそ水戸岡デザインのバリエーション豊かな特急軍団・・・「ソニック」とか「かもめ」とか「ゆふいんの森」とかさ、それこそ「ななつ星in九州」とか、本当ならそういう被写体を追っかけるのがフツーの鉄チャンの行動なのかもしれんけど、昭和50年代から走り始めてもうすぐ半世紀の電車を追いかけ回しているのだから病膏肓に入るという感じだ。それもこれも、西鉄5000形がカッコいいからなんだよね。罪深し。

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