(読んで字の如く@駿河湾沼津SA)
この予定自体は4月の上旬には決めていたんですが、宣言通り1泊2日で新東名を走って来ました。今回の新開通区間で走ってないのは清水JCT~新清水JCTの部分くらいかねえ。まああれは中部横断自動車道の部分なんでコンプリートと言って差し支えないですか。御殿場JCTから三ケ日JCTまでみっちり往復380km、最終的に宿泊地は浜名湖に取ったのだが、親子三人無事に事故なくケガなく帰宅したということが何よりでしたね。朝のニュースであんな事故を見てしまうとねえ。まず印象に残ったのは、道路はともかくSAPA関係がどこも殺意を催すくらい混んでいたと言う事か(笑)。渋滞と言うものには無縁だったのだが…
分社化されて、特にNEXCO中日本はSAPA事業を「EXPASA」なんて横文字でブランディングしてます。新東名だと「NEOPASA」と言うみたいですが、それってどう見てもいわゆる「エキナカ戦略」の丸パクリですよね。ハギー氏が「SAPAが観光スポット的扱いを受ける風潮」に苦言を呈されていましたが、こんなツアーも企画されてしまう訳ですし流れは止められないって事ですか。マスコミは安い取材でお手軽な情報番組(と言う名の企業宣伝活動)をタレ流し、高速道路と言うセパレートされた空間での消費活動を強化して囲い込みを図るNEXCOの思惑の一致と言ったところなんでしょうねえ。とどのつまりは混んでるのがイヤな訳だが…(笑)GWに出掛けておいて何を言ってるんだかって感じだよな。てか自分が一番その戦略に乗っかってるじゃねーかw
ただし、あえて言わせて貰うとドライブの中で適正な休憩を取ると言うのは必要な事でして、NEXCOも「ロングドライブでは早めの休憩を!」なんて勧奨しておきながらその休憩を取るのにSAPAへの駐車場待ちが30分とかそれってどうなのよとw一般客はいいけど、商業系の利用者はたまったもんじゃないと思うのだが…そう言う意味で昔みたいな「商業施設は何もない、トイレとだだっ広い駐車場機能のみのPA」とかも1~2個は必要なんじゃないかな。特に駿河湾沼津SA~清水PAまで40kmもSAPAナシってのは欠陥だと思うぞ。
静岡県と言えば「テンジンヤ」。なんでもこの新東名静岡部分の開通に際し、上下線合わせて8ヵ所のSA・PAに出店したらしい。さすが静岡のソウルフードだけの事はある。静岡おでんを煮込んでいたおっちゃん曰く、「GWは社員総出ですよ!アタシらみたいな年寄りはともかくちっちゃい子を持ってる若い衆は家族サービスも出来ないでかわいそうだよねえ!」との事。ただしその顔は笑顔満面。新東名開通と言う県内のエポックメイキングな晴れの舞台に一枚噛めたヨロコビなんでしょうか。ガッチリ儲けちゃって下さいね。
ちなみに道は文句なくいいです。カーブのカントは新幹線並みの半径の大きさだし、3車線供用を見越した2車線開業の余裕っぷりは圧迫感皆無。カーブもないし道も広いしだと運転しててもする事がないと言うのが感想か(笑)。何かあればトンネル掘っちゃうから大した勾配もないし、そのトンネルも進行方向に指向された特殊な照明のせいで明るく見やすい。旧東名では日本坂TNの2500m程度が最長だったと思うけど、富士川TN・粟ヶ岳TNを筆頭に2000~4500m規模の長大トンネルがポンポン現れてくる辺りがとっても今風の高速道路ねって感じ。逆に言うと長大トンネルの持つ「重み」みたいなものがないんだけど(笑)。笹子とか恵那山とか日本坂とか、長さはともかく名前を聞いただけで「おお」と思うような重みってヤツですw理解しづらいかも知らんけど…車窓のポイントとしては、長大TNが多いんでアレなんですが、駿河湾を高みから見下ろして走る下り線の長泉沼津IC~新富士IC間、上り線は新清水IC~新富士IC間で忽然と現れる富士山西面ってトコでしょうか。特に西側から見る富士って全体的にレア感が高いような気がする。旧東名だと由比の薩埵峠くらいですからねえ。あと浜松いなさJCTの平面規模としての大きさか。こんなデカイ面積を使うJCT見た事ないよ。
大震災を契機に東海道の二重系統化の重要性が叫ばれる中、国策として突貫工事の前倒し開業となった新東名。それだけに煮詰まってない部分もあり、なるほどと思う部分もあり。静岡県としても、大井川上流域(川根・寸又方面)や天竜川上流域のあまり日の目を見なかった地域のアクセス向上は観光振興と言う意味でもポイント高いっしょ。誰も気づかないうちに浜松いなさJCTから三河川合まで三遠南信道も直結しちゃったりしてるしさ(笑)。ついに遠山郷とか青崩峠が観光スポットになる日が来るのか?それはイヤだなあw