(車掌の仕事@上総中野駅)
上総中野の駅にて、ステップに足を掛けながら尾灯の反射板をパタリとひっくり返す車掌氏の仕事風景。小湊鐡道のキハ、尾灯の代わりに、こうして片目だけ反射板をひっくり返して尾灯代わりにしているのが凄く好き。この白く縁取りの付いた丸い目玉がテールにあるだけで、何と言うかすごく「田舎の気動車」という雰囲気が出るような気がする。子供の頃に読んだ鉄道の図鑑の中で、今はなき江若鉄道とか筑波鉄道とか同和鉱業の片上とか、地方のローカル非電化私鉄のキハはみーんなこの「反射板型」の尾灯を付けていたような気がする。今どきこんなレトロなアイテムを使っているところってココくらいのものでしょう。
折り返しの準備を終えて発車待ちのキハ200。反射板は両方の尾灯に装備されているのだけど、小湊の場合、反射板を反転させるのは必ず進行方向に向かって左側だけ。そのため、なんだかキハがウインクをしているようにも見えて愛らしい。私らより少し上の世代の方は「ダッコちゃん」なんかを思い出してしまうかもしれない。なぜ両方反転させないのかは知らないのだが、キハ200のグループで反射板の付いていないキハ214なんかも尾灯を点灯させるのは左側だけだし、新しく入って来たキハ40も小湊だと尾灯は左側だけしか点灯させていないので、これが社内ルールなのでしょう。
上総大久保。つぶらな瞳と紫煙を棚引かせてホームを出て行くキハ200。トトロの見守るこの駅も、隣接する白鳥小学校が消えてから来年で10年になる。かつては、黄色い通学帽子を被った子供達で登下校の時間は賑わった事を思い出しますね。駅前の農協は既に閉じられ、ATMコーナーも荒廃している上総大久保の駅前。駅近くの路地の家々にも空き家が目立ち、いよいよ駅としての存在意義が希薄になり始めているような気がするなあ・・・
Green Shower。季節には素晴らしい色付きを見せる大久保の大紅葉も、この時期は見事な青さで魅了してくれます。