THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

ゼッケンの製作等

2007-12-14 23:53:18 | XR250

いままではレースに出る時のゼッケンは、カッティングで製作してきた。
ベース色を貼り、数字を貼る。(ベースを貼らない場合もある)
俺は看板屋なので材料はいくらでもあるし(ゼッケンは仕事で発生した端材で作る)、カッティングプロッターもある。
看板の文字入れは、25年くらい前までは手書きが当たり前だったそうだ。カッティングプロッターが普及し始めたのは、ちょうどバブルの頃。
俺はもう少し後に看板屋さんに就職したので、手書きもカッティングも両方行っていた。
この頃の文字書きの職人さんは鼻高々で、ハッキリ言ってカッティングをバカにしていた。確かに機械の文字と手書きの文字を比べると間違いなく手書きの方が重厚感や味があって、職人さんが言う事にも何となく納得できる。それにまだこの頃はカッティングシステムや材料が高く、性能の低いパソコンも相まって、物によっては手書きの方が作業も速かった。だがこの時、既に手作業で文字を書く仕事はどんどん減っていたのだ。

しばらくして、大型のインクジェットプリンターが登場。
新しい物好きだった当時の会社の社長がいち早く導入。ところがコレは酷かった。まだウインドウズ95すらない頃でPCとの接続が完全には確立されておらず、インクも水性の染料。画像も最悪。とてもじゃないが短期間のイベントの看板以外には使える物ではなかった。
この後まだ暫くはカッティングが主流。システムが使いやすくなったり材料が安くなったりして、手書きの仕事の減り具合は加速する・・・。

最大の変化(個人的にはそう思っている)は確か1999年前後。遂に普及型の油性顔料インクのインクジェットプリンターが登場。もちろん初期の機械はきれいな印刷はできなかったのだが、それからどんどん他のメーカーも油性顔料インクのプリンターを作り出して、目覚しい進化を遂げる。今では完全にこの業界では主流になってしまった。
今現在、カッティングはあまりやらない。一定以上の耐久性を求められる物や、カチッとした仕上げを要求される物は今でもカッティングで行うが、通常の仕事はほとんどインクジェット。物的な作業というかアナログな手作業が無い(というより、少ない)ので、データがあれば誰でも仕事ができるという恐ろしい世の中だ。まあもちろんPCができるのは条件になるし、プリントするにもそれなりのノウハウは必要ではある。現在はまだ万能とまではいかず、欠点も数多いが、いずれ解消されていくであろう。
余談だが、その割に手書きの仕事はしぶとく残っている。それどころか「機械の文字ではなく、味が欲しい」という要求は以前と比べてむしろ増えていると感じる。それに粘着シートが貼れない材質や、下見が出来ない現場もあるので(インクジェットにしてもカッティングにしても必ず下見や採寸が必要)多分永久に手書きは無くならないと思う。時代の変化を読み取れず、「俺はカッティングはやらん」とヘソを曲げていた職人さんは、俺の知っている範囲では当時のスタイルのまま生き残っている人はいない。その職人さんから「カッティングは誰でもできる」とか「お前の文字より俺の文字の方が形がいい」とか、散々バカにされ続けた俺が生き残っているのも皮肉な物である。

さてさて、最近ではゼッケン製作もインクジェットが多くなってきた。油性顔料インクの大型インクジェットプリンターが一般化した事で、SOHO的なやり方で本格的な印刷が出来るからだ。実際固定ゼッケンの場合はプリンターで製作した方がが便利だというのもある。
俺は固定ゼッケンでもなんでもないが、デカールは外装のプロテクションも兼ねるので、ベース色と数字を別々に貼るぐらいなら確かにインクジェット一枚貼りの方が便利でもある。
問題は型採りをしなければならない事と、インクの乾燥などの時間が掛かる事。

Epsn4698

型を採って、試しに端材をカッティングして形状を確認。型採り方法は企業秘密。まあヒミツにするほど種や仕掛けがある訳では無いが・・・。

6

型採り終了後はPCの上だけで作業できる。ドライヤーで貼り伸ばすのは面倒なので、スリットを入れて誤魔化した(爆)。超いい加減に型を採った割りに、意外と合うなあ(笑)。

Epsn4708

フロントフェンダーの先端には、世界の代表T中氏のご尊顔。一緒に走っていただきますよ。エンツォ・フェラーリみたいなグラサンは画像加工です・・・念のため。

Epsn4754

ついでに、シートに書いてある「250」の文字を消す。恐らくこれはシルクスクリーン印刷と思われる。印刷後にそれほど時間が経過していない物は、ラッカーシンナーで消し去る事が出来る。

Epsn4704

このグレーのシートはオークションにて新古入手したものであるが、元々付いていた初期型のシートには俺が大嫌いな「HONDA」の文字が・・・。何とか消そうと思ったのだが、既に10年以上前の印刷。ラッカーシンナーで消す事はできなかった。この場合スケルトン(塗装剥離剤)であれば消去する事ができるが、下地を傷めるであろうことが予想された為、シートごとの交換となった。

Epsn4751

今回消し去った後には、正しい数字「280」をカッティングで入れた。使用したフィルムは軟質ビニール専用の材料。

Epsn4740

元々はライトカウルはアルミでブラケットを製作して固定していたのだが、軽量化を真剣に進めていくにあたり、無駄が多いのが気になり出した。そこでブラケット類は全て撤廃。フロントフェンダーに穴を開けてライトカウル下部を支持、上部はフロントフォークにインシュロックで直接固定する事にした。及び、ヘッドライト用の開口部分に取り付けていたカバーも撤廃。
■今回取り外した物/364g。
ナンと今回の一連の作業で、ネックより前だけで364g+149g+40g=553gもの軽量化を達成!! 詰めればもう少しイケそう。

Epsn4746

Epsn4753

さて、このゼッケンは今週末にプラザ阪下で行われる、話題のアクションエンデューロ最終戦のもの。本来はこのブログでは直前まで、レースにエントリーした事は伏せるようにしているのだが(俺の場合は色々問題があるのです)、バラされてしまったので(苦笑)お気づきの方もいると思いますが・・・。
騒音問題も取り沙汰されている阪下なので、グラスウールもチェック。

Epsn4748

これで一区切りとあって(敢えて最後とは表現しませんよ!)、すごいエントリー台数!! 激戦のオープンBにあって、マッタリエンジョイモード。過去のレース時、ほぼ毎回新品に交換しているタイヤも、前後とも中古。3時間遊ばせていただきます。
そういえば先日、税理士の先生が来社した際に阪下の一件の事を、税務等の法律的観点について聞いてみた(先生は不動産にもそこそこ詳しい)。個人的にはこれでやっと、知っている情報内でのツジツマが合った。話の内容は必ずしもどうすれば良いのかっていう事ではなくて、これまでのプロセス的な内容の事が主です。俺なんぞがその内容をここに書くのはどうかと思うので差し控えるが、ホームコースを愛する気持ちは応援したいと思う。

準備完了にはもう少し時間が掛かる・・・。なるべく早目に現地入りしたいですな。

コメント (2)
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