THE FOURTH PARTY

チョイ毒エッセイのようなもの。コメント欄でのやりとりはしません。用事がある人のみ書き込んでくだされ。

XR250軽量化

2007-12-29 22:26:12 | XR250

280馬邪2.0と称して始めたばかりの軽量化計画。
今後何をやっていくのかを紹介しようかと思う。

軽量化するにあたり、その手法は大きく分けて以下が考えられる。
①不要な部品を撤廃する
②より軽い部品に交換する
③現状の部品の一部を切断、あるいは肉抜きや切削を施す
④パフォーマンスの高い部品に取り替えた結果、副産物的に軽くなる

こんなところか? 勿論一つの作業が同時に複数の効果を産む複合技もアリだ。
あと直接重量を減らすのとは別に、末端部分やオーバーハング部分の重量を極力車体中央へ移動させるなんて方法もあるな。
逆に、必要があってモディファイした事によって重量増加を招く場合もある。バークバスターとか、アンダーガードとか・・・。

①は、ベースがMD30なので灯火類や保安部品、タンデム時にしか使わない物などを外す事となるが、これに関してはほとんどやってある。以前にも書いたが280馬邪はセルは残すという大前提があるので、ME08に比べてかなり不利になってしまうが・・・。
②は一般的にはミャフリャー交換(④にも相当)とかポリタンク、小型バッテリーあたりか。コレに関してはIMSのポリタンクの商品説明に騙しwはあったものの、全体にはそれなりの結果を産み出していると思われる。
③に関してはまだそれほどやってないので、今後やっていく事となる。但し手間の割りにそれほど重量は減らす事ができないと思われる。既にフレームの不要なブラケットやラグは切り落としてある。
④は例えば純正キャブを2st用キャブに換えるとかだが、コレも普通に思いつく限りでは施工済み。

つまり現状の280馬邪には、一気に、そして簡単にダイエットする方法はそれほど残されていない事になる。

現在、部品単位での重量測定をチマチマと続けており、最終的にそれを表にしようと思っている。先日Fブレーキマスターの問題解決時にキャリパーを量った。

■ブラケットとパッド(新品に近いが中古)を含んで876g。Epsn4878
ちなみにMD30はキャリパーピストンはステンレス製の物が使用されている。ME08と比べるとキャリパー本体は同じ物に見える。珍しくN目君からスルドイ指摘があり調べてみた所、どうやらME08はMD30と異なるピストンが使われているようだ。たまたまWEB上で発見した写真による判定では、樹脂製+SUSキャップではと思われる。次に何かの純正部品を注文する際に一緒に頼んでみようかと思う。

■ノーマルのキャリパーピストンは88g。

Epsn4881_2

あと、一気に重量を落とすには何をしたらよいのか?
今のところ、上記の重量表(現在制作中)から判断するにMD30とME08ではフレーム単体重量がかなり異なるのではと想像している。メインフレームはおいそれと交換は出来ないが、サブフレーム(シートレール)は比較的簡単。しかし、ME08の物を使うのも能が無いし、少なくともME08に近づく事はできても超える事は出来ない。

で、以前から構想のあったアルミフレームの製作に着手しようかと。
と言っても、今回はサブフレーム(シートレール)のみ。メインフレームは少なくとも当面はやらない。それよりもME08のフレームに取り替える方が現実的。

MD30のシートレールは19.1φ-1.6tのSTK(一般軟鋼、0.69kg/m)で作られている。シートレールだけ取り外して手に持ってみると、結構軽い。
アルミの比重は2.71、鉄の比重は7.87。
鉄の部品をアルミで作り替えると、肉厚も全く同じ材料を使用して全く同じ設計の物を作ったら、アルミの比重は鉄に対して約3分の1なので、シートレール重量の3分の2を削り落とす事が出来る。(現実には肉厚の同じアルミで製作するのは困難と思われる)
一口に「アルミ」(アルミ合金)と言っても種類がかなりたくさんある。
ホームセンターでもアルミの丸パイプは入手可能だが、これらは全てA6063という材質で、鉄の3分の1程度の強度しか持ち合わせていない。なのでイメージ的な単純計算では、シートレールをA6063で製作しても、ノーマルと同等の強度を出そうと思ったら、強度が出た時には既に重量も変わらないところまで増えている事になる。
俺が仕事で使うアルミのパイプやアングルなどの型材は、全てこのA6063である。押し出し加工性が良いという事で、アルミサッシやパイプ類等の型材、建材ではこの材質が主流。我社にはA6063の端材はいくらでも転がっているので、例えば過去に製作したライトのフレーム(24時間EDで使用)はA6063を使った。割り切って、尚且つそれなりの対策を施せば、まあまあ使えるという事である。

だがさすがにバイクのフレームともなると、そうはいかない。少なくともSS400と同等の強度を持った素材を使わなければ、実用性は無いだろう。
俺は仕事でアルミを使うときは、どちらかと言うと装飾的要素として切断してビス止めをする程度の事が多く、工業製品的に使用することは稀。使ったとしても1000番台(純アルミ)の板材かA6063であるので、正直な所その他の材質にはあまり詳しくない。仕入先も建材関係のルートなので、それ以外の素材は頼むのも気が引ける。一応特殊な金属ばかりを扱っているルートもあるが、一般ユーザーなみの小口購入となるので、欲しい物を必要量だけという買い方は難しい。

まず材質は何を使ったら良いのか?
あまり詳しくない俺が自分で資料を集めてまとめたのが下記の表。他にもいくらでも種類があるが、ここではバイクイジリに使う事を前提に、俺個人の都合も含めてピックアップしてあるので、情報に偏りがあるものと思ってください。

Photo

この表のPDF形式をダウンロード

※引っ張り強さなどの数値は調質やメーカー、資料によってバラ付きがあるようなので、参考程度に留めていただけると幸いです。

バイクのフレームを造る上で、まずは強度が必要になる。強度・・・だけで考えると2000番台のジュラルミンか、7000番台の超々ジュラルミン。
加工上の問題を考えると、フレームを造る以上は必ず溶接が必要なので(フルビレットとかは別w)、コレを考えるとA5083か7N01。
強度と加工性を両立させようとすると、フレーム用の素材としてベストと言われる7N01となるようだ。

鉄やステンレスの場合は、流通量が多いのと使用目的上からそれほど特殊なサイズが必要とされない事、その他諸々の理由で規格品というものが市場に定着している。例えば鉄パイプの100.0φ、肉厚2.0mmの物が欲しくても、規格品には無いので注文しても断られるだけ。
ところがアルミ合金の場合はちょっとハナシが違ってくる。カタログに無い製品でも、場合によっては特注で作れてしまうのだ。但し合計重量が300kg以上とかになってしまうが・・・。

A6063の場合は流通量が多く、また市場の要求もある程度決まっているので、どこのメーカーでもパイプやアングルに関しては同じようなサイズが取り揃っている。が、7N01の場合は流通量も少なく、市場の要求の方向性もまちまちなので、本来は規格品的な型材は存在しないようだ。

が、ショップ単位で大量に発注し、ソレを小売してくれる所が数件ある。
今回はその道で高名なトガシエンジニアリングさんにて入手。

Epsn4901

シートレール用の7N01丸パイプと、メインフレームとの締結部分に使う7N01丸棒、ラグやブリッジを作る為の7N01の板材
7N01の溶接に使用できるフィラーワイヤー(溶接棒)を30本。 ※溶材屋さんからでも仕入れ可能だが、一梱包買わなければならない
それと、ミャフリャーを作り直す為のカーボンパイプと、SUSパンチングパイプ
さらにカーボンプレート。これは何に使うのかはまだ秘密。

一月は既に仕事の予定がビッシリ入っているので、取り掛かりはもう少し後になるかも。

ウヒャヒャ。

コメント (6)
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