土曜日に整備を済ませて、バイクを積みこんで6時半ごろ自宅を出発。
阪下は我が家から4時間近く掛かるので、当日朝の現場入りはキツイ。なので今回は家族を家に置いて出た。
レースに全く単身で乗り込むのは精神的にあまり良くない。たまたま所用があって、先週末仕事にアブレてWR250R試乗会に参加する側になったプロカメラマン、夏目健司氏に電話したときに聞いたら、なんと今週末も仕事の予定が入ってないという。
週末はいつもイベント関係を主に撮っているプロカメラマン、夏目健司氏。大丈夫かァ!!
そんな訳で仕事が無くて困っているプロカメラマン、夏目健司氏を途中で拾い、一路阪下へ。
途中で本来下りなければならないインターを通り過ぎるなどの愛嬌を出しつつ、午後11時ごろ現地着。
もっと駐車場が一杯になっているかと思いきや、意外と空いていて一安心。晩メシ&晩酌を始める。ほどなくして、何処かで見た事のある白いデリカが到着。ややっ、坂内ではライバルのAさん。ライバルの・・・といっても、向こうの方が速いんですが・・・。エントリーしていた事は知っていたが、パドックスペースが隣同士なのは心強い。
それと地元からの遠征組としては、でんでん丸さんがお兄さんとペアで参戦。遠く離れた異国の地(笑)でのレースに知り合いが来ているのは、随分気が楽になる物ですな。
仕事が無かったために俺に付き合わされたプロカメラマン、夏目健司氏はやたらと「寒い」を連発。気温じゃなくてフトコロの事? そんな彼を使ってやってください(笑)。結構フットワークは軽いですよ。少なくとも地元レースでは有名なプロカメラマン、夏目健司氏であります。自身がライダーなので、良い写真を撮れますぜ。
ちなみに彼は文章もウマい。本を良く読んでいるからか、難しい漢字を良く知っている。しかもそれを通常の会話でも使う物だから、かなり厄介だ。加えて英語が堪能。以前に仕事でアメリカの人と会話しなければならない事態に陥った時に助けてもらった事がある。なので文章が必要な取材や、ガイジンさんへのインタビューなどもOK。
それに結構行動力は持っている・・・ハズ・・・。最近はネガティヴな発言を連発する事が多いが(笑)、かなり環境に対しての順応性が高く、またオダテに乗りやすい事もあって、相当なデカいヤマもこなすメタボリックなナイスガイ。・・・これくらい煽てておけばイイだろう(爆)。
えーと、やたら説明的に、尚且つワザとらしく「プロカメラマン夏目健司氏」を連発するのもこの辺にして・・・。
一応このレースについて、俺の知っている範囲で説明すると・・・。 ※といっても俺自身そんなに知っている訳ではないので、間違っているかもしれません
正式名称は「関西ガルルカップ・アクションエンデューロ」だそうで、MFJの承認競技会。全国大会であるAAGPの地方選手権の扱いらしい。今回はコース閉鎖の問題もあってかスゴイ数のエントリーで、JNCC赤ゼッケンなどの超有名選手の名前もチラホラ。
1時間エンデューロと3時間エンデューロのクラスがあり、俺が走る3時間は4クラスに分かれている。
プロダクションAとBはトレールや排気量の小さいレーサーの区分で、フルサイズレーサーとトレールの改造車はオープンBとなる。一回優勝すると1クラス上に昇格するシステムで、オープンBの昇格するクラスに、最上級のオープンAがある。
280馬邪はマシンカテゴリーから自動的にオープンBとなる。なのでライバルはみんなEDレーサーやモトクロッサーと優勝経験者。ちなみに前出のAさんは同じオープンBで、今シーズンの北陸ガルルカップの代表選手としてAAGPを走った実力の持ち主である。
朝6時半、車検開始。係りの人が一通りチェックし、「エンジンを掛けて下さい」。スロットルを煽る。
「・・・・。ちょっと待ってください。」
ギク!! 音量ヤバいですかね? エライさん的な人を連れてきたぞ!
スロットルを開閉しつつ「コレ、どうです?」
連れてこられた人が一言。
「ああ、大丈夫だよ」
・・・ふーーーーーぅ。ヨカッタ。
Aさんは音量で引っ掛かり、規制対応のサイレンサーに取り替えていた。
Aさんと共にコースの下見に向かう。実は俺、いわゆる「クロスカントリー形式」(でイイんですよね?)のエンデューロは初めて。参加台数の多さを考慮して比較的難易度は低めの設定との事だが、事前にコース確認した方が安心。一通り下見しつつ、一番奥に位置するヒルクライムに到着。ウワサには聞いていたが、目の当たりにするとちと面食らう。カベじゃん。しかも真正面から助走をつけてアプローチはできない。登ったら、直ぐにUターンして直滑降。写真は登る方ではなくて、下る方。
↑レーサーに囲まれると貧弱に見える280馬邪・・・。
1時間のレースが終わり、いよいよ出番だ。スタート位置に行くと、グリッドは自由席との事。何も考えずに一番左の前列にバイクを止めたが、ちょっと後悔。ドロドロなんですわ。
クラス別にヘルメットタッチスタートとなる。オープンAが出発した後、カナリの間隔を置いてフラッグが振られた。両隣の人のスタートが速く、いきなり被せられる。で、周りのレーサー軍団に飲み込まれ・・・イキナリ埋没。後ろから数えた方が早いよ! このスタートの悪さが一周目で痛い目に合う原因に・・・。
完全にダンゴのまま前半を終える。コースの一番向こうにあるヒルクライムに到着。既に少し渋滞が起きているが、そのまま突入。見た目では結構ヤラレるが、意外とグリップが良くてアッサリ登頂。ゴボウ抜きできた! 直滑降も走ってみればそれほどの勾配でもない。そのまま進むと、シングルトラックな部分で渋滞中。ラインが空くまでちょっと待ち、すかさず突っ込んでクリア。ここでもゴボウ抜き!
直後でまた渋滞。小さな土手を駆け上がるのだが、斜面で引っ掛かっている人が多く、突っ込めない。後ろから来た人が何人も果敢にアタック。引っ掛かりまくって渋滞が悪化。早く行かなきゃ・・・と突っ込むが、行く手を阻まれて転倒。しかも足場が悪くて、その後に待っている間にも転倒。ゴボウ抜かれ!!!
それでも平常心で望めばさほど難しい訳ではない。やっと土手に突っ込む事ができて、クリア。大変なタイムロスとなってしまった。しかもイラン体力を使ってしまった。
その後はコースがガラガラ。モトクロスコースのジャンプはほぼ全てナメて走り(笑)、集計ポイント通過。前後にバイクがいないのでスムーズだが、ナンと先行出発のグリーンゼッケン(オープンA)に抜かれた! オイオイ、既に周回遅れ! 結構な時間を止まっていたからなあ。
各ヒルクライムは落ち着いて望めば特に困らない。2周目以降はほとんど渋滞はせず、ハイスピードバトル化。慣れない土質とモトクロスコースのジャンプの為、キモチは冷めたまま。それでもまあ淡々と走ればそこそこの順位に着けるだろう。
一箇所草むらのシングルトラックで渋滞していたので止まったら、後ろから来たグリーンゼッケンに引っ掛けられてバランスを崩して転倒(苦笑)。隣にいたKXの人を巻き添えにしてしまった・・・スミマセン。
5~6周目位か? 何故かフロントブレーキの遊びが少なくなってきたのに気付いた。その時点でピットインすればよかったのだが、そのままスルー。途中でその異変の重大さに気付く。コレは間違いなくフロントブレーキが掛かりっぱなしになっている!!!
それでも進む。そしてヒルクライム。登頂は出来たが、頂上の土が盛り上げてあるので登りきったステージ部分にはギャップを下りる形で登頂するのだが、ここで思いっきりフロントブレーキが効いて、ジャックナイフ転倒!! 土が軟らかいのでカラダもバイクもダメージは無い。
確認すると、フロントホイールが渾身の力を込めても回らない!!! 完全にロックしてしまっている。暫く色々とやってみながらも、どんどんモチベーションは低下。ブーツを脱いで中に溜まった土を出し、キャメルから水分を補給。暫くしたらフロントホイールが回りだした。時計を確認するとスタート後まだ1時間程度。
できるだけフロントブレーキを使わぬように走るが、無意識の内に使ってしまう。その後林間コースでフロントブレーキが再度ロックして転倒。無理無理再スタートするもまた転倒。この時Aさんが通過しつつ「大丈夫っスか!?」・・・ダイジョウブでは無さそうですわ。完全に戦意喪失。先ほどと同様の手順で再スタート。もう攻める気も無いので、Fブレーキを使わぬ様に走る。
途中で仕事ではなくレジャーで写真を撮るハメになったプロカメラマン、夏目健司氏がコース脇でカメラを構えているのを確認。トラブった事を大声で伝え、そのままピットイン。時間を半分以上残してリタイヤです。
キャリパーを外そうと思っても、完全に食いついていて外れねぇ。ショックレスハンマーでガンガン叩いて、やっとこさ外れた。
暇なので歩いて写真を撮りに行った。
↓スタート位置から伸びる直線。歩いてみると結構登っている。
↓ヒルクライムはコーステープが切れちゃって、助走つけて直登りしている人も結構いた。
↓林間コース。このちょっと手前で一巻のオワリとなった。
↓通常開放されているEDコースは、こんな雰囲気。バンク付きのコーナーが多い。バックに住宅街! ちなみに写っているのは多分、JNCC赤ゼッケン#21(’08で#5)の内山泰臣氏。
表彰式が始まった。Aさん、オープンBで2位入賞!
オープンAの優勝はナンとトライアルのスーパーA、田中太一選手。
トライアル車でデモもやってくれたが、人間業では無いですな。
招待選手は賞典外なので実際の順位は正確に判らないが、モトクロスIAの杉本高規選手#7がトップだったようだ。ライディングを参考にしようと思っても、速すぎて参考になりませんわ。手品みたいなモンです。
今回印象的だったのは、レースの運営のシッカリ感。エンデューロは参加型モータースポーツなので、草レースのユルユル感が魅力でもあるが、こちらはホンモノの魅力。単なるイベントではなく、レースなんだ!という実感がある。なんか、出場したライダーにもレースのスタッフにも、その迫力に圧倒されてしまったカンジ。
それに引きかえ、ショボーンな俺。今年は坂内2DAYSを含めて4戦出場であったが、内2戦がマシントラブルでリタイヤ。1戦がリタイヤこそしなかったものの、2周目でマシントラブル。なにやってんだか。自分の甘さを痛感してしまうなあ。
来年は6戦(坂内2DAYSは別で)が目標。目標を達成しようと思ったら、遠征も必要になりそう。280馬邪は坂内2DAYSに使う為に後半は俺個人のレースへの使用は困難かと思われる。どうしましょうかね。
写真提供は仕事が無くて年を越せないと嘆いているプロカメラマン、夏目健司氏。俺が撮った写真も、ヒモジイ思いをしているプロカメラマン、夏目健司氏が俺のデジカメで撮った写真も含まれているが、一目瞭然でしょ?
プロカメラマン夏目健司氏曰く「もっと速く走ってくださいよ」(若干脚色w)。じゃかましい、所詮俺の実力はこんなもんだ。それに、比べる相手(IAや赤ゼッケン)を間違ってるよ!