澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

ジェームス・ラスト~「イージーリスニング音楽」最後のマエストロ

2008年07月04日 09時50分43秒 | 音楽・映画

ジェームス・ラスト(1929。4.17ー  )は、ドイツのバンドリーダー、アレンジャー。昨年、半世紀以上に渡る音楽活動から引退を表明した。


ヨーロッパでの人気は高く、マントヴァーニなど「ムード音楽」創生期のスターがピークを過ぎた70年代になって、さっそうと登場した印象が強い。
DVDなどで見る彼の楽団は、ビッグバンド編成に数十人のストリングスを加え、バックコーラスを従えたゴージャスな編成。PAの進歩によって、レコードと全く同じ音をコンサート会場でも再現できるようになっている。また、聴衆を楽しませようとするショウマン・シップは立派で、「Gentleman of Music」と呼ばれるのも分かる気がする。


「スタンダード集」「クラシック小品集」などのオーソドックスなものから、ノンストップ・ダンシング・ミュージックまで、彼のジャンルは幅広いというよりも、オールラウンドだ。どのアルバムを聴いても、ジェームス・ラストらしいアレンジを楽しむことが出来る。


ヨーロッパでは絶大な人気を誇り、中国でも「世界三大軽音楽楽団」※のひとつとされ、中国公演も行ったジェームス・ラストだが、日本での人気はいまひとつだった。1976年にはNHKに招かれ、日本公演を行って、大好評であったが、レコード売上げはいまひとつという感じがする。当時は、オーディオ装置の前にかしこまって音楽を聴くという鑑賞スタイルが主流だったので、ジェームス・ラストの音楽はフィットしなかったのかも知れない。

今やipodの時代になると、かえって彼の音楽は、新しく聴こえるのかも知れない。

 

   ※ジェームス・ラスト、ポール・モーリア、マントヴァーニの三楽団。もちろん、CD                 セールス用のキャッチ・フレーズだが…。 


ジェームス・ラストのファン・サイト「James Last Japan Site」をご紹介したい。

http://www1.odn.ne.jp/james-last-japan/

 

hansさんという日本人の方が主管するサイトで、彼は、実際にジェームス・ラストとも親交があるというすごい人だ。このサイトでは、珍しい中国公演の写真などを見ることができる。ちなみに、hansというのは、ジェームス・ラストの本名。彼の楽団は、デビュー当時「ハンス・ラスト楽団」と称していたこともある。