エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

ヒメシロチョウ3化現れる

2014-08-14 | 環境問題

 

 6月末に羽化したヒメシロチョウの2化個体が、そこだけにツルフジバカマが取り残された土手で産卵を繰り返していた。

 その後、そこで生長した蛹が、そろそろ舞う頃かとD地域に出かけた。

  なんと言うことか、その土手の草がすっかり刈り取られていた。  刈られたばかりなので、おそらく蛹になっていただろう。何度、がっかりした光景だろうか。

 

 しかし、落胆しながらかなり下った田の土手に、か弱い白いチョウが飛んでいた。

 しかも、一群のツルフジバカマがきれいに咲き、数頭が濃い紫の花に吸蜜していた。嬉しかった。

   

  

 草刈りも、産卵時期との関わりが大きい。刈られた後に新しく芽吹いた頃の産卵だと命をつなぐ可能性は高まる。

 また、田を離れた所に自生するツルヒジバカマが重要だが、そこも除草剤を使われていることが多い。

 これからもう一度は草刈りがありそうだ。なんとかこの3化の子孫が無事に生長し、来春再会できることを祈った。

 

 出会ったチョウ トンボ

キタキチョウ  ツバメシジミ   ヤマトシジミ

  ベニシジミマイコアカネ 

マユタテアカネ  オオシオカラトンボ

 ヒメアカタテハ ジャノメチョウ♀

 

 


野生生物保護サポーターの研修

2014-08-09 | 環境問題

 

   裏磐梯で、野生生物保護サポーターの研修があった。
研修は、福島レッドリストの見直し調査に関わる内容で、サポーター制度をあらためて知った。会津若松近辺のチョウやトンボについては、生息状況をいくらか報告できると思う。

午後からの研修に先立って、午前中は環境省の主催する「オオハンゴンソウ防除活動」に参加した。参加者は約70名がビジターセンター前に集合した。

    

 スコップを持参したが、丁寧に垂直に引っ張ると、根は短めで比較的簡単に抜くことが出来た。
 曇り空の高原の午前は比較的涼しく感じられたが、やはり汗びっしょりの2時間だった。
 長瀬川沿いの林の中には結構オオハンゴンソウの黄色い花が目立った。一部は試験的に除草剤を使用しているようだった。丁寧に抜き取った特定外来植物を袋に詰めた。

  

 毘沙門沼からの長瀬川の源流はひとときの潤いだった。

ときどき里山でも見かける。あまり気にもとめなかったが、いつかヒメアカタテハが吸密する黄色い花や、                                                              (参)拙ブログ ○ 「初秋の里山散歩」 2008-08-28
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/61f97546adb252a7d09a9e33e0b075f7

市の教育委員会の除去作業を見かけていたことを思い出す。今の花の時期が抜き取りの適期だろう。
拙ブログ ○ 「オオハンゴンソウの刈り取りと赤井谷地」(2010-08-26)
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/32e8a4dd9b9e2a491903a4baaffd5023

○ 特定外来生物の解説 (オオハンゴンソウ)
http://www.env.go.jp/nature/intro/1outline/list/L-syo-03.html                       
 閉会式でジュースと休暇村の温泉利用券をいただいた。
  昼食はセブンのおにぎり、午後の会議前に一風呂浴び着替えも済ませた。

 午後の研修、福大の塘教授の「福島県の絶滅のおそれのある昆虫を守るために」、黒沢教授の「福島県の生物多様性行政の成果と課題」の講演を聴くことが出来た。

 カテゴリーを判定することは難しいと感じた。ある程度定量的な資料が必要ではないだろうか。

 また、レッドリストを作成しても、その後の保全、保護の施策、対応はどうあるべきなのだろうか。

 特に危ないものは一刻の猶予もない。より積極的な取り組みが必要と痛感した。

 そして、いつも心配の絶えないマダラナニワトンボ、コバネアオイトトンボ、ヒメシロチョウを思った。
 

 午後からの雨は普通でなかった。帰りのラジオで会津若松で1時間雨量34mmと伝えていた。

 帰路は、霧でほとんどみえないゴールドラインを下った。
 

 帰宅すると、明日の「森で遊ぼう」中止の報が入っていた。楽しみにしていたので残念だ。 

 引き続き、町内会の会議へ。会議後「夏の行事」の反省慰労会があった。  (2014.8.8)

 

 


トンボ池の管理について

2014-08-05 | 環境問題

8月の「森で遊ぼう」のテーマは「水辺の生き物を探そう」

昨日、その事前の活動があった。川の危険な箇所を整備した。

 

川底の石をめくって水生昆虫を探したが、ほとんどいない。見つけたトビケラやカワゲラも1mmほどで、時期的にも少なかった。

家に戻って気がついたが、川でポケットからルーペを出して虫を観察していたが、学生時代に買った×20倍の思い出のルーペを落としてしまった。残念だ。

川の倒木、流木をきれいにして駐車場へ戻った。それからの草刈りが大変だった。

 約1時間ほどだったが、しばらく経験したことのないほど疲れた。

気温も高く、強い直射日光を浴びての作業に、疲労はこの上なかった。

作業中めまいに襲われ、その場にしゃがんだ。いつしか草刈りの音が遠のいていった。

なんとか日陰に移動して目を閉じると、若かりし頃の、同じような状況が浮かんできた。

青春真っ只中の剣道の合宿練習が浮かんできた。

今齢70に近づいたが、隣には10も上の先輩が黙々と草を刈っていた。

負けていられないと、ほとばしる汗を拭いながら深呼吸した。

そうか、あらためてずいぶん弱くなった我が身を思い人生を思った。すっかり忘れていた貴重な再体験だった。

 

昼前に作業が終わった。帰路、トンボ池へ寄った。

相変わらず地下水くみ上げのポンプは修理されていない。5~6年間に渡り水位が低下したままの池の水温は40度近かった。

さらにカヤが生い茂り、約2割ほどに狭まった開放水面には汚い藻がアオコのように浮かび、表面に油も漂っていた。

  

   

そんな中、すっかり減ったチョウトンボがひらひら舞っていた。キイトトンボがスイスイと飛び回り元気で産卵していた。あれほど活気があった池のトンボたちもすっかり減ってしまった。

池の管理については5,6年前から毎年管理者へ要望し続けてきた。つい6月にも文書で要望し提言してきた。

いよいよ堪忍袋の緒が切れた・・・。帰宅して、寄り詳しい提言をまとめ、要望書を作成した。

提言の中心は、「水生生物の生息環境の保全の視点」で池の管理をして欲しい願いだ。

明日にも再度、管理する事務所へ出向いてみたいと思っている。 

 

 


お見舞い旅行とオオルリシジミ

2014-06-06 | 環境問題

                                               【40数年ぶりのオオルリシジミ】

義姉の病気見舞いに信州へ向かった。

松本まで約350km、運転の嫌いな小生にはきついが、いざ出発すれば4~5時間の旅程だ。

 

高速道を降りると懐かしい妻の実家の山々が見えた。道すがら白い雲が流れ、山々の緑がさわやかに目に写った。

遙かに雪をいただく常念岳が見えた。懐かしさが込み上げてきた。

妙高の山々   常念岳 横通岳 

 

義姉は先月初めに入院し、一週間前に信大病院へ転院していた。

2年ぶりに会った義姉は少し痩せたが比較的元気で安心した。

  信大病院  病室から松本城

 

 見舞いの合間を見て、どうしても寄りたかった「アルプスあづみの公園」へ行った。

ここでは、1991年に絶滅したオオルリシジミの復活に成功していた。

かつてオオルリシジミは、小生の学生時代には信大の裏の常田池にも普通に飛んでいた。

池の端での野外授業は小山教授の「生物学」、講義を聴いた側らで オオルリシジミがクララの回りを飛んでいた。40年ぶりに同じような光景に出会った。

丁度この季節に懐かしいオオルリシジミと再会ができた。

膨らんできたクララのつぼみに産卵を繰り返していた。嬉しかった。丁度交尾や産卵の姿を撮影することが出来た。

 あづみの公園の池  

セグロセキレイ   クララ 交尾

    

   クララの横に復活の看板

   ミヤマシジミ♀にも会えた

    モンキチョウの戯れ 左が♂

  オキナグサの綿毛 

   

 あれからオオルリシジミは希少なチョウになった。一時は絶滅も心配されたが安曇野市での取り組みで復活した。

東御市の取り組みも聞いていた。東御市でも1990年代に絶滅したと言い、2002年に地元で守る会が設立され、飼育した蛹を放しクララの保全に努めたという。

そして2005年以降は自然発生してほぼ定着した。

 安曇野市では市民と行政と地元の信州大学が連携して復活に取り組み、数年前から自然発生しているという。 

その前段の取り組みは、数年前に購入した「蝶からのメッセージ」を読んで理解し、クララを巡る天敵や野焼きの問題を知った。

オオルリシジミの生態はほぼ解明されている。3,4令幼虫にはアリがつきまとい幼虫の密栓からの蜜に誘引され幼虫をガードする。蛹化が近づくとクララを降りて根元で蛹化する。

 今、会津若松周辺のヒメシロチョウを心配しているが、その保全の参考になる取り組みと思っている。

 

 二晩、妻の実家にお世話になった。姪や甥ももう大学生となり家を離れていて、静かな穏やかなときが流れていた。

 色とりどりのシャクヤクやバラの咲く庭に降りると、数十年も前、夏休みの度にお邪魔した子どもたちの遊ぶ姿が、そして亡き両親や皆が若かったころが浮かんできた。

   キセキレイ

 実家に贈った麗しの磐梯  義姉宅に贈った常念  

  お墓にお参り   ツクバネウツギ

 

 居間の壁の短冊に「健康は富に優る」とあった。あらためて、一年一年と齢を重ねる兄姉たちを思い、互いの健やかな日々を願わざるを得なかった。

 義姉の一日も早い回復を願いながらふるさとを後にした。

 


ヒメシロチョウを守りたい

2014-05-29 | 環境問題

 深緑の季節4月に、待ちかねたヒメシロチョウが今年も元気な姿を見せてくれた。

かよわき彼女たちは元気に舞い、芽吹きはじめた田の土手の食草ツルフジバカマに産卵を繰り返していた。

 思い出しながら、毎年のそんな光景を嬉しく思っている。

 かつてはあちこちで見られたヒメシロチョウは、いまではほんの狭い地域で細々と生息、いつしか環境庁のレッドデータで絶滅危惧Ⅰ類に分類されてしまった。
 

 今日、田植えの終わったヒメシロチョウの里を訪ねた。幼虫の様子を見に行ったが、案の定、その土手の草はきれいに刈られてしまった。

 農家の人は、年に2,3度の草刈りは、米の大敵カメムシの発生を抑えるためと言う。

 

 また、除草剤で黄ばんだ土手のツルフジバカマに孵化した卵の殻を見つけたが、幼虫は見られなかった。例年のことだが、寂しく暗澹たる気持ちだった.

 枯れそうなツルフジバカマにヒメシロチョウの幼虫を見つけた。このままでは生長できないだろう。このいのちを、別の元気な株へ移してやった。

   

 

帰りがけに、たおやかに舞うウスバシロチョウと違う懐かしい白いチョウに出会った。

ヒメシロチョウだ。え~、もう2化が出たのだろうか. 

   

自然豊かな会津だが、いつ絶滅してもおかしくはチョウやトンボがいる。

 一度失われたら二度と戻らないのが自然のいのちだ。

 精一杯に命をつなぐ小さな虫たちを守りたい。何とか命をつないでいるヒメシロチョウが愛おしくてならない。

  

 

 


もりの案内人認定書交付式

2014-03-09 | 環境問題

  

昨夜は、長期の研修を終えた同期9名の懇親の宴、磐梯熱海温泉で一夜を過ごした。

同期の諸氏が、それぞれに自然の中での活動を楽しんでいる様子には触発されるものがあった。さらに研鑽を積んでいきたいと思った。

  

   

  昨夕の吹雪も明け晴天に恵まれ、「平成25年度福島県もりの案内人の認定書交付式」に臨んだ。

 通い慣れたフォレストパークあだたら、さわやかな春の陽そそぐレクチャールームが懐かしかった。

 さわやかな空間で、あらためて身の引き締まる思いで認定を受けた。認定書は、A4版で薄くスライスした木に書かれていて、嬉しかった。

 同じく、名刺大のネームプレートも木製で、「福島県もりの案内人  認定○○○号」 氏名、 写真入り、そして、緑色の帽子をいただいた。

  健康に留意しながら、今後、ささやかではあろうが情熱を持って自然の中で活動していきたいと思う。

 特に、子どもたちと自然に触れ合う機会を大切にしたい。彼らが、自然への興味・関心を高め、いろいろ学びながら自然への畏敬の念が育てばと思う。

 さらに、それらが自然環境保全の思想につながって欲しいと思っている。

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参考 (研修第1期~5期の記録)    (拙ブログより)

(1) (第1期)   自然環境保全のための研修              2013-06-17   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/95d23a527cf29d991f462dc77fa98d9f
(2) (第2期)   報告  森の中の研修(第2回)            2013-07-08   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/334335c5ce8ecc0d28bd3e9d0127c84d  
(3) (第3期)  自称「自然を愛する研修」                   2013-09-30   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/f4130268e01c89b8abd98725a6c99547
(4) (第4期)  もりの研修 第4期終わる                      2013-11-17   http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/6d12c167b70a2b1eb7c9882e4a0dd61a  
(5) (第5期)  雪の中での研修 (第5期 最終研修終わる)  2014ー1ー20  http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/ea6d050e3ce0bb9125b8195e2cf63ead

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帰路、晴天に下道を走った。ほとんど高速を利用していて、49線の志田浜あたりは3,4年通っていなかった。

上戸のトンネルをくぐると、雄大なな磐梯が聳えていた。

遠くにまだ残っているハクチョウが見えた。車を止めて、残雪残る遙かな湖畔を歩いた。

なんと言っても一番の眺めだろう。素晴らしい眺めにしばし感動! ああ、麗しの磐梯に白き鳥せつなし!だ。

 

  

 

 

町内会の仕事、大事な土、日曜の留守中は妻に代行してもらった。

急いで戻ったが、案の定大変だった。

 

 


失われた自然は戻らない

2014-02-05 | 環境問題

 

  終日吹雪、最高気温-4℃今の時期が一番寒い。

  吹雪の庭に、ハクモクレンのつぼみが何となく春の装いを魅せていた。

  窓越しに

 

  ラジオで予算委員会の中継放送を聞いていた。東京オリンピックのカヌー競技場が葛西臨海公園に建設されると知った。 (元ジャーナリスト有田邦生議員の質疑)

 ここは東京随一の野鳥の宝庫で、多様な生態系が形成されている。

 質疑を聞きながら、沖縄の基地問題での辺野古埋め立てが思い浮かんだ。

 埋め立て計画地域の豊かな海にはサンゴが群生し、絶滅危惧類のジュゴンも生息するという。 

 これらはいずれも守るべき自然環境の破壊だと思う。

 どうも政治的な、そして経済的な活動が優先されているようでならない。これらの懸念に環境省はどのように考えているのだろうか。

 いつまでも人間本位に、莫大な金をかけて自然を破壊し続けることはやめて欲しい。

 人間も自然の一員で地球は借り物だ。

 便利な生活や贅沢な生き方を求め続けるより、もっと自然環境を大切に考える方向に舵を切り変える必要があるのではないだろうか。

  行政の、世の中の流れをただ傍観するだけの自分がもどかしい。

  

              


宅地開発と環境アセスメント

2013-12-02 | 環境問題

 4月11月

 このところ我が家の周辺で急に宅地化が進み、身近な街中のみどりの自然がなくなっている。街中のささやかなビオトープでもある田んぼが消え、わずかに残っていた貴重な林の木々が倒された。かつてはオオムラサキが舞った林だ。長い間この林に棲息していたキジは、時折庭に姿を現してくれた。また、数年前まで、田んぼの脇を流れる細い水路に見かけたサワガニやドジョウも消えてしまった。
  これらの経済優先の宅地開発に、真剣な環境アセスメントはあったのだろうか。快適空間とは何なのだろうか。豊かな自然に囲まれた会津盆地ではあるが、市街地のみどりも潤いある景観であり、小さな生きものたちのオアシスである。
 倒した木々を運び、土を掘り起こすパワーショベルの大きな音が響いている。失われる小さな自然、追われたチョウや小鳥たちを思うと切ない。

 


心配な池の水

2013-07-14 | 環境問題

       マルバマンネングサ

              春から数え切れないほどの植木鉢に殖えた草が、最近花を咲かせた。

              庭にあるコマチマンネングサとそっくり、調べるとマルバマンネングサであることが判明。

              冬の間室内に取り込んでいたが、これからはやめようと思う。

 

  一つの心配事があり、手紙を書いた。

森の公園を管理している建設事務所に早く改善をお願いしてきたが、らちがあかないのだ。

この池の水位が極端に減り、満水時から約5,60cmは低く、岸の近くは土が現れている。 

 春からの心配事で、最近は夜も眠れなくなった。トンボが心配なのだ。羽化も、産卵もうまくいくだろうかと。

現在、池の溢流部分には水温上昇のせいだろうか、藻が異常に発生して美観も悪くすっかり汚い池になってしまった。

これから真夏を迎えこのままでは、本当にひからびてしまう。

ここは地下水をくみ上げている池で、5,6年前も水が入らずお願いしたことがあった。そのときはポンプの故障らしかったが、じきに、また水が入らなくなった。

以来、トンボの数は明らかに減っている。十数年観察し続けてきた絶滅危惧Ⅰ類のトンボも去年は見られなかった。

連休明けにでも、役所に出向いて話してこようと思っている。

公園の管理については、草刈りはしばしば行われているが、池の管理はどうなっているのだろうか。

美観にとどまらず生き物や自然環境への特段の配慮をお願いしたいと思っている。

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今朝も3時過ぎ、雨の音で目が覚めた。昨日も同じ夜半の豪雨だった。

トンボ池も少しは水位が回復しただろうと、何となく安堵の気持ちが湧いた。

でも、昨日は楽しみにしていた「森で遊ぼう」の行事が中止となってしまった。

 夜半の雨葉上の雫に思い出し

 喧噪をしばし忘れし庭みどり

 梅雨空につぼみ膨らむサルスベリ

 

今日萩が咲き始めた。キキョウも色づき膨らんで明日には弾けそうだ。(2013.7.14)

   (

 

 


自然環境保全のための研修

2013-06-17 | 環境問題

  研修第1期の3日間が瞬く間に過ぎた。

●研修場所へ  安達太良山の麓

  

 この年になり、延べ16日間の長丁場の研修、躊躇しながらも受講生決定の通知をもらい踏ん切りが付いた。いろいろな巡り合わせがあったことだ。

 実は、ありがたいことかも知れない。気楽に、そして精一杯の取り組みをしたい。

この研修、自分のとっては「自然環境の保全」が目標で、関わる系統的な勉強がしたかった。

具体的には、長年観察してきたかけがえのないトンボやチョウの保護に取り組みたいと思っている。

 研修場所は、安達太良の山麓にある県民の森「フォレストマークあだたら」で我が家からはわずか80キロほど、

今回の1期の研修は3日間日帰りで望んだ。

 第1期の研修内容をテーマのみ挙げると
   ●福島県の森林・林業
   ●森林づくり  (造林・保育の技術)(間伐)(実践その1)
   ●ボランティア概論
    ●森林の生態系と森林の働き
   ●森林における放射性物質の動態
   ●森林除染
   ●野外活動(野外でのゲーム)
 それぞれに有意義な内容だった。

  第2期が来月7月、以下3期が10月、4期が11月、最終5期が1月に予定されている。

 ☆野外での研修の一コマ

   

   

 

 ☆研修の合間に撮った安達太良の自然写真を貼る。

 ビジターセンター付近の道路沿いには、エゴノキやヤマボウシがきれいに咲いていた。

 中に2本だけ、ピンクのエゴノキを見つけた。

 ●エゴノキ

  白

  ピンク

●ヤマボウシ                                            ●コクワ

   

●森林調査中にアサギマダラに出逢う                         ●昼休みレクチャーホールを出たらアカシジミが 

   

 

 「もりの案内人」は
  もともとは森林の役割や重要性を広く県民に伝えるボランテイア指導者だが、
今回、講義資料として示されたレーダーチャート  を見ると
「  ●自然観察指導員  ●キャンプ・レクリェーション指導者 ●ネーチャーゲーム指導者 ●グリーンフォーレスター林業作業士 ●森林づくり団体 」 などと比べると、
《○林業 ○山村振興 ○森林生態 ○自然保護 ○自然観察 ○森林レクリェーション ○林業体験》などの要因すべてに、バランスの取れた知識・経験が必要とされる森林インストラクターであることを再認識できた。
 ますます勉強しなければならない領域が広がってきたが、さてさて後何年元気に活動できるだろうか、多少のむなしさを感じてもいる。

 次回7月の第2期研修は 「野外活動の企画」に関わる内容だ。

  

 

 

 

 


消える里山

2013-04-22 | 環境問題

  

  昨年秋から、近くの里山の林の木々が伐採され、山が削られ、もう一山がなくなりつつある。 この豊かな林には、毎年春から初夏にオカトラノオやトリアシショウマが咲き乱れ、ハナカミキリやコガネムシの仲間、コハナムグリなどが無数に集まり、最高のいのちの輝きを見せてくれていた。夢中で花粉を食べる甲虫に交じって、アブの仲間や蛾の変わり者、きれいなチョウたちも蜜を求めていた。中でもここはトラフシジミが多く、吸蜜に夢中の彼女に手を触れると驚くほどのスピードで近くの葉に逃げる。そんな虫たちと遊び語らい、ファインダーでのぞくひとときはこの上なく楽しかった。この小さな虫たちの集う楽園がこの春はもうなくなってしまった。切なく悲しい。
 削られた大量の土砂は、近くのU村の公共施設建設工事に運ばれていることを知った。豊かな文明社会の名の下に、かけがえのない自然が破壊された。ふと、大震災のガレキを造成などに利用したら、などと考えた。

 

日記@BlogRanking


自然保護と子供たちの自然活動

2013-02-23 | 環境問題

 

今朝も新たに2~30センチ、積雪は80cmほどか。この冬は寒い。積雪も融けないから余計に大雪と感じる。

第4土曜日は月一度の検診日、歩いていこうと意欲的だったが吹雪なので娘に送ってもらった。

1月は26日、大雪で交通機関がマヒ、東京からのO医師が来られず休診だった。郡山~の磐越西線が運休、高速道もストップだった。

採尿、採血を終え、内科外来で待つ。いつも混んでいて、予約時間はゆうに1時間以上越える。健康管理上、我慢するしかない。

あれから10年になる。しばらくは月1度、高速バスで上京し,新宿から伊勢原T大学病院へ、1泊2日の検診旅行だった。

消化器科での診察,マーカー検査に一喜一憂した。そのうち、マーカーチェックは月に1度が3ヶ月おきになり、半年おきになった。

3,4年前からは地元で診察を受けられるようになり,今は1年1度で良くなった。

もうがん細胞の転移はないと、自分なりにはそう思っている。

今は余病となってしまった糖尿に要注意だ。H値はA1c、血糖は相変わらずだが、肝機能が加わった。

 

待合室では,持参の本に目を通し,時折天井を見つめて静かに健康について思いを巡らせた。

今日持参した本は「環境保全 自然保護ハンドブック」(地人書館)、もう一冊は「自然活動学のすすめ」(岳書房)だった。

見返し部分に《1980.6.27 内地留学の折に》と見つけた。

思いだした。 母校の信州大学へ内地留学した折に、そのころ没頭して、考察していた「環境教育」の貴重な参考書籍だった。

 「自然保護ハンドブック」は留学先の恩師桜井善雄先生の監修で、一昨年、先生には、留学の時以来30年ぶりにお会いできた。

最近、子供たちに自然環境を教える機会が欲しいと思っている。

待合室の片隅で、「もう一度、忘れかけていた自然環境教育を」と思った。

 

日記@BlogRanking


 街中のオアシスが消える寂しさ

2012-11-12 | 環境問題

 

  昨日の日曜日、子供会や老人会、町内会の役員が協力して町内の冬の備えを終えた。

 緑地の落ち葉を集めは、町内会館大掃除の時に延ばし、メインは「歳の神」のための茅を立てとなった。

 昨年より秋が遅いようで、紅葉が素晴らしく、未だ葉っぱはしっかり付いていた。

 

                                        茅100束を浄水場南口から運ぶ

 

前日まで雨降り、今日も雨降り、昨日だけ茅立てのために晴れてくれた。                    来年お正月まで、濡れないように!


  歳の神を行う刈り取りの済んだ田に行くと、畦や小川の所々に鮮やかなピンクのテープが付いた杭が林立していた。

 いよいよ住宅地への開発の為の測量のようだ。

 測量の杭が打たれた田んぼ

 その布石はあった。昨年秋に一部の小川にコンクリートのU字溝が敷設され、暗澹たる気持ちになった。

 かつてはホタルも飛び交ったこの田んぼは、小川にはドジョウやサワガニが棲み、ときどき孫を連れて観察したこともあった。

 まさに町内のオアシスだ。この肥沃の大地もコンクリートで覆われてしまう。 弱々しく舞い降りたアキアカネに、いい知れない寂しさが湧いた。

 雪の降りしきる中、夜空を焦がす歳の神もこのお正月が最後となりそうだ。

 

日記@BlogRanking


いのちの水路

2012-08-25 | 環境問題

                               【連結するクロイトトンボ 後ろが♀】

マダラナニワトンボの誕生を心待ちにしている。
昨日この秘密の水辺をちょっと覗いてきた。未だのようだ。

残暑厳しい夕まぐれ、チョウトンボの天国だった。

避暑の姿勢    ↓                                                  翅も大分傷んだ。お疲れ様。

 

エゾ、オゼイトトンボは姿を消した。下はオオイトトンボ  

 

 後ろが♀

林道はいつしかススキの穂が林立、ワレモコウが色ずいてきていた。 アカネはマユタテアカネ、成熟♂

 

 未成熟♂

モンキチョウはアカツメクサに産卵。時折蜜も吸って!

 

成熟し始め、胸部に白粉が現れてきたアオイトトンボ♂                          ソバの花が満開

 

 
 この水路には、今の時期キトンボのペアが多かった。未だアマゴイルリトンボもペアで残っていた。あと少しの季節を精一杯に生きて欲しい。

  

 オオシオカラトンボも元気です

 

 満開に咲くソバ畑の脇、わずかな水路が水生植物やカエル、トンボの命を支えている。この命の水路がいつまで続くだろうか。
 いつ失われても不思議ではない危機的状況、むしろ絶滅危惧の種の生息を公にして、具体的な保護対策がよりベターかも知れない。(2012.8.24)


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一切衆生が愛おしい。

2012-05-27 | 環境問題

 午前中ウスバシロの楽園へ行くと、今最盛期だった。黒化した個体も結構いた。

路傍のセイヨウカラシナに5,6頭が集まって、時も忘れて吸蜜していた。

毎年、毎年、いうもこの時期、楽園にたおやかに舞うウスバシロチョウへの思いを書いてきた。

他のチョウ、トンボが減っている中、ウスバシロチョウは強く、たくましく生きながらえているように思える。

 

  

キマダラヒカゲも初見したが、ここはヤマキマダラヒカゲのようだ。

いよいよ夏の訪れだ。

  ツバメシジミ♂

   今年初めて赤井谷地周辺を歩いた。まだ虫たちも少なく、沈黙の湿原に磐梯山がくっきり聳えていた。

 

 湿原周囲では、コサナエと、エゾイトトンボ、オオイトトンボが出始めた。
コサナエは今羽化したばかりか、初々しい羽が光っていた。

雄はくすんだ緑いろ、鮮やかな黄色は雌だ。若干雄は小さいように見えるが、色のせいだろうか。

  

オオイトトンボ

 

エゾイトトンボ

 

「衆生」は仏教では「生きとし生けるもの」を意味する。一切衆生が愛おしい。
人も、野鳥も、小さな虫たち、そして庭の木々も皆同じ、地球で生きる命だ。
ファイダーで見つめる小さな虫たちを、いつも愛おしく感じている。

 新しい発見は、真新しい花崗岩の天然記念物境界が点々と埋められていたこと。

昨年秋かこの春だろう。私有地もあるのだろう、以前から会津若松市の境界石はあったが、不思議なことに間隔がまちまちだ。

狭いものはわずか数メートル、小川や農道から湿原への入り口当たりは50センチほどが並んでいた。何故だろうか。首をかしげたくなるような疑問が残った。

 

 いつも心配している湿地帯もまだ草丈は低いが、大分植生が変わってきている。その後の乾燥化を防ぐ保全対策はどうなっているのだろうか。  (2012.5.26)

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