エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

柳津西山・地熱発電所

2006-05-12 | 環境問題
 会津きっての名刹・福満虚空蔵尊*から只見川の支流滝谷川を約10キロ遡ると、日本一の地熱発電所のある西山温泉郷がある。温泉を目的に来たが、折角なので東北電力の柳津西山・地熱発電所*のPR館を見学することにした。
 充実したPR館で、自然エネルギーや熱の世界のこと、地熱発電のしくみをわかりやすいビデオで視聴できた。
 日本の地熱発電はわずか0.7%に過ぎないが、そのうち東北地方の4カ所を合わせた出力は全国の50%を占めているという。そしてここ西山発電所は、単機では日本最大出力を誇る発電所である。 
 化石燃料による発電は排出ガスが地球温暖化、大気汚染、酸性雨などの原因となり、また埋蔵量にも限りがある。また原子力発電は、これら排出ガスがない利点があるが放射性物質の安全性の確保が必要で発電に伴う廃棄物処理にも問題が多い。
 日本は火山列島と呼ばれるほど、火山が多い。地下深部のマグマは膨大なエネルギー源である。当然、自然環境との調和が必要だし、探査・開発に多大な費用や火山性の自然災害へのリスクもあるが、地熱はほとんど無尽蔵であり、水力とともに再生可能な貴重なエネルギー資源で極めて高い供給の安定性を持っている。地球にやさしいエネルギーだ。
地熱発電の意義をもう一度考え直したいと思った。
  帰りに西山温泉郷で温泉に浸かり、地熱の恩恵に浴しながら、しばしエネルギー問題を考えた。そしてお土産に、柳津名物の粟饅頭を求めた。

* http://www.aizu-reichi.gr.jp/ennzou/
*http://www.tohoku.meti.go.jp/geo/yanaizu.htm

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