エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

「大観静思」

2008-02-21 | 文芸
 
  【 磐梯 夕景  (2階の窓から)】


  今週の月、火(2/19,20) 午前4時からのラジオ〈こころの時代〉で 「但馬國・出石静思塾」を聴いた。 出石の街並み保存や活性化い取り組んできた、出石観光協会顧問の上坂卓雄氏のはなしだった。
但馬、城崎、天橋立などの地名が出てくるが、「いずし」と聞こえる町がどこにあるのか分からなかった。聞き終わって地図を拡げてみたら豊岡盆地の山ぎわに「出石」いう地名を見つけた。近くに若狭湾があり、山陰海岸の文化圏なのだろう。
 出石のこれまでの発展の基礎は、故・草柳大蔵氏から始まっていた。久しぶりに聞いた名前で、テレビでの穏やかな笑顔で語る姿が思い起こされた。7年前に亡くなられたと聞いた。草柳大蔵氏の著書「斎藤隆夫かく戦えり」とのつながりからだそうだ。話は但馬出石(いずし)出身の「斎藤隆夫記念館(静思堂)」建設の経緯から始まった。

 「静思堂」を名付けた 故・草柳大蔵氏の造語らしいが、「大観静思」と言う言葉がすがすがしく感じられた。自分も「静かにいろいろに思い巡をらすこと」を心がけたいと思った。 そして、出石をふるさととする、政治家・斎藤隆夫、文芸評論家・小林秀雄や洋画家・伊藤清永、建築家・宮脇檀、そして講演で訪ねた水上勉など、それぞれの人の縁、つながりの不思議をつくづく考えさせられた。
 また、今回、気骨の政治家・斎藤隆夫について知ることが出来た収穫は大きかった。2・26事件当時の軍部の独裁を批判し、衆議院議員を除名された気骨ある政治家である。その「粛軍演説」、「反軍演説」の原稿を読み、堂々とした命がけの演説にこころから感動を覚えた。

普通は5時起きだが、4時から放送されるラジオ深夜便の「こころの時代」は良く聴いている。関心あるものはなるべく聴く様にしている。ここから、沢山のことを学び、生き方を教えてもらうことが多いからだ。



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(ラジオゼンターオンライン 「ラジオ深夜便番組表」より)
 出石(現・兵庫県豊岡市)を訪れた評論家の故・草柳大蔵を案内した上坂さんは、大観静思(大きく観て静かに考える生き方)を説く草柳に感銘を受けた。その後、草柳を囲む勉強会・静思塾を立ち上げ、出石の町並み保存などに尽力してきた。上坂さんが、草柳との出会いや地域の活性化などについて語る。
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