このところ肌寒い日が続いた。
週末は、土曜の夜からの雨が、日曜昼前まで降り続いた。
昨日も曇り空、気温も上がらず冬のジャンバーを羽織った。
今朝は薄日が射しゆっくり回復しそうだった。
しばらくぶりに,磐梯に白雲がかかりさわやかに見えた。
晴れ渡り風も弱まった午後、2時間ほど、いつものコースで里山を巡った。
今年初めてのトンボはシオヤトンボだったが、その後、ニホンカワトンボと越冬したオツネントンボに会った。
今日は、シオヤトンボの他に、翅が褐色型のニホンカワトンボ、ヨツボシトンボ、エゾイトトンボに出会えた。
【ヨツボシトンボ】
【エゾイトトンボ】
小川の流れる 林道脇に、きれいな瑠璃色をしたイトトンボが沢山飛んでいた。
オオイトトンボかと思ったが、エゾイトトンボのようだ。
【未成熟】
【エゾイトトンボ♀】
【♀頭部】
【エゾイトトンボ♂】
近づいて写真を撮りながら、眼後紋や腹部付け根の模様を確認した。
腹部付け根の模様がスペード型なので、エゾイトトンボらしかった。
イトトンボの仲間は同定が難しい。特にクロイトトトンボ属やエゾイトトンボ属♂♀で色彩や斑紋が異なり難しい。
先ずは胸の模様である。
また、♂の腹部第2節背面の模様で判定するが、スペード形なのでエゾイトトンボだ。
よく似たオゼイトトンボの場合は、これなワインブラス形である。
また、エゾイトトンボの場合、文献では♂は円く終わり、♀は離れた点があるとあったが、写真で確認したら♂にも明瞭に離れた点が見えた。
このフィールドではオオイトトンボ、エゾイトトンボ、オゼイトトンボ三種がいるようだ。
発生する季節の違いもあるが、帰って写真から確認したらエゾだった。
今日はヨツボシトンボに会えた。飛び方もシオヤトンボの♀とは簡単に区別できる。
胸部・腹部には黄褐色の地に黒褐色の斑紋があり,翅の縁紋付近に黒い点がある。腹部は太く,重量感が感じられるとてもきれいなトンボだ。
【ヨツボシトンボ】
シオヤトンボも♂は一瞬シオカラトンボと間違えそうだが、翅の付け根に黄褐色の部分があり区別できる。
【シオヤトンボ♀】
【シオヤトンボ♂】
ハラビロトンボの♀を見たが、文字通り腹部の横幅が広い。
♂は未熟なときは♀と同じような色彩をしているが,成熟すると,全体が黒化し,腹部にシオカラトンボのような青白い粉を吹く。
何より魅力的なのは♂の頭部にある前額上部の光沢のある青藍色だ。
田の畦のヒメジョオンにはスジグロシロチョウ、ベニシジミ、ハナムグリなどが集まっていた。
ウスバシロチョウがのどかに楽園を舞い、産卵しているようすだった。
他には越冬のシータテハが疲れた羽を休めていた。また、ヤマキマダラヒカゲが出てきた。
2時間足らずの里山だったが、今日も新しい虫たちに再会できた。
いい加減な私には、トンボの同定はさっぱり分からず、昼休みに近くの用水池を巡っても、イトトンボはみな同じように見えてしまいます。写真とともに解説してもらえてとても分かりやすいです。実は、シオヤトンボとシオカラトンボの区別もよく分からないのです。
シオヤトンボの写真追加しました。
わからない種も写真に撮っていろいろ調べるのが楽しみです。
身近に生息するトンボ、チョウを確認しています。
3億年も前から、一つ一つの種が営々と生き延びているトンボを愛おしく感じています。
いろいろと周りの生き物や植物が分かってくると、こんなにも多くの種類が居ることにあらためて驚かされます。