エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

弥生三月 きれいな夢を見た 

2010-03-02 | 日々の生活
          【庭の餌台に来たヒヨドリ】



 昨日の朝がた、きれいな夢を見た。灰色の雲の間から光が降り注いでいる。一部に青空も覗き、虹も見えた。
 あまりに美しい空だった。デジカメを空に向けてシャターを押し続けた。

 なだらかな山道を回った林の奥に祠が見えた。その横に○○中学校と木の標識が立っていた。
道のわきの小高い土手に、剣道の練習を終えた生徒たちがはかま姿で腰かけている。
この場所に、いつか来たことがあるような気がした。

よく、見る夢から心理状態を推測できるというが、特別変わったこともない日々だ。
めったに見る美しさではなく、目覚めも良かった。しらじら夜が明けるいつもの時間だった。

 弥生3月、昨日は県立学校の卒業式だ。冬から春へ、ちょうどよい切り替えができる。多少悔いの残る日々を反省し、生活スタイルを改めたいと思った。

 良寛の乞食という漢詩の中に、「辛苦具難陳」(辛苦つぶさにのべがたし)、「数日遅陽春」(日を数えて陽春を遅しとす)とあった。厳寒の五合庵での生活を耐え、待ちわびた春であったろう。
 毎日暖かい部屋にぬくぬくと冬を過ごした自分であれば、良寛の迎えた新しい季節の喜び、心からの感動が欲しいと思った。
どんなに晴やかなすがすがしい春であったことか。
今日も、無一物の生に徹した良寛を思っている。



【春を喜ぶヒヨドリ】



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