団塊オヤジの短編小説goo

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「一から十まで数えてみて」について考える

2015-02-28 08:07:18 | 言葉

■数え方の不思議

 

まず、日本語で1から10まで声に出して数えてみてください。

1 、2、3、4、5、6、7、8、9、10

次に、10から1まで下がって数えてみてください。

10、9、8、7、6、5、4、3、2、1

何か気が付きましたか?

気づかない。じゃあ、もう一度ゆっくり数えてみてください。

 

上昇して数える時にはおそらくこう言ったはずです。

イチ、ニ、サン、シ、ゴ、ロク、シチ、ハチ、キュー、ジュー

それに対して下降して数えるときはこう言ったのではないでしょうか。

ジュー 、キュー、ハチ、ナナ、ロク、ゴ、ヨン、サン、ニ、イチ

下降の「キュー」は「ク」だったかもしれませんが、4と7に注目すると面白いことが分かります。どうしてこうなるのでしょう。

 

まず4と7には「ヨン・シ」「ナナ・シチ」というそれぞれ二通りの読み方がある事実を確認します。なぜ3や8は「サン」「ハチ」としか読まないのか、という疑問が生じますが、3や8にも「ミ」「ヤ」のような読み方があったものの、現代の日本語で数を読み上げる場合に定着しなかったのでしょう。

次に着目したいのは、上昇時の「シチ→ハチ」と下降時の「ヨン→サン」の2箇所。いずれも韻を踏んで同じ音で終わっています。俳句ならともかく、数を聞き分けるという観点では同じ韻の数字が複数しかも続けて出現するのは好ましくないですよね。

「シチ」と言ってしまった後にはできれば同じ韻で終わる「ハチ」とは言いたくないのですが、8には「ハチ」以外の読み方がないから仕方がない。同様に「ヨン」と言ってしまった後では「サン」としか言えない。

しかし、上昇時に「サン」と言った後の4は「ヨン」以外に「シ」という読み方があるので韻が異なるそちらが選択される。同じく下降時に「ハチ」と言った後の7は「シチ」以外に「ナナ」という読み方があるのでそちらが選択される。

数え方の不思議

とはいえ、これについての明確な解釈はありません。

日本人って、一から十まで数える時と、反対に十から一まで数える時とで、4と7の読み方を無意識に変えてるいのです。

 

■十の数え方

まず、次の漢字を声に出して数えてみてください。時計の読みです。

一分、二分、三分、四分、五分、六分、七分、八分、九分、十分

 

一分:「いっぷん(ippun)」

二分:「にふん(nihun)」

三分:「さんふん(sanhun)」

四分:「よんふん(yonhun)」

五分:「ごふん(gohun)」

六分:「ろっぷん(roppun)」

七分「ななふん(nanahun)」

八分:「はっぷん(happun)」

九分:「きゅうふん(kyuuhun)」

十分:「じっぷん(jippun)

 

十分は「じゅっぷん」ではありません。

また、十分を「じゅうぶん」と読むときは「不足無く満ち足りた状態」を意味しますので注意してください。

また「10分」と書いたときは「じゅっぷん」でもいいそうです。

 

「十本」「七時五十分」もおなじです。

正しくは「じっぽん」と読む。中学生の時に,国語の先生が『「七時五十分」は「しちじごじっぷん」と読む。「ごじゅっぷん」という読み方はない』と教えてくれました。

でも、今は「じゅっぷん」「じゅっぽん」も区別がなくなりました。

 

したっけ。

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