日曜日の新聞に円朝全集の広告があった。そういえば福神漬の調べる過程でしばしば出る三遊亭円朝の本を今頃なぜ岩波書店が出版するのだろうか。著作権の継承問題では円朝は結構難しい課題があるようだ。
さて今円朝を気にしだしたのは再び円朝の伝記を読んでいるうちに、南茅場町に明治2年頃から5年にかけて、茅場町薬師境内に在った宮松亭というところに出演している。丁度この頃は花香恭次郎も南茅場町に勤めていた。さらに三菱がこの地に東京支店を開設したのも同時期である。今より狭い南茅場町で明治3年から5年頃何があったのだろうか。
円朝はこの明治5年に一人芝居のような落語話と道具を弟子に譲り、今の扇子一本の素話に転向したという。