『やんちゃジジイ・ゆうちゃん』のイカすセカンドライフ

我儘で『やんちゃ』な爺さんの目標は、
周りに笑顔を振りまいて、楽しくセカンドライフを生きる事。

プロとアマチュア

2008年10月27日 | Weblog
この日記を書くようになって、何度も書いているプロとアマチュアの違い。
今日は週明けで、気持ち良く一週間を始めようと思っていたのに
朝一番からガックリ来ることで出鼻をくじかれた。

そもそも、僕の専門分野である高電圧技術を舐めている連中が多すぎる。
電子顕微鏡と云うのは、高電圧電源が心臓部と言っても過言ではない。
それだからこそ、ずっと良いものを作りたいと思ってやってきた。

僕が飛び出した前の部署もそうだけれど、とにかく経験数年の素人が
いかにも判ったような顔をして、仕事をしている気になっているから困る。
今の子会社に来て、さらにそういう連中と付き合う羽目になっている。

何処の素人も、共通しているのが本に書いてあることを口にする事。
情報過多の時代、シミュレーションなどの道具が揃っていて、肝心な所を
自分の脳みそを使って考えない。

今日の相手もそうだった。部署が変った途端に、社長と専務から
とある電源メーカーの供給する電源の面倒をみてくれと言われた。
初めて出席した会議で、電源の開発が上手く進んでいないとの報告を聞き
出してきたデーターを見せてもらった。
「これ、本当に信用して良いのですか?」って僕が聞いたら、
相手はキョトンとした顔をして、自信たっぷりな口調で説明を始めた。
それを聞いて、僕がおかしいと思う部分を指摘した。
「僕の経験では、こんな波形にならないのだけれど・・・」と、理論的に解説した。
その途端、相手の表情が変わってそのうちに自信たっぷりな口調が消えた。

その翌日に、僕の指摘が正しかったのでデーターを取り直すという連絡が来た。
それ以来、逆に自信無さそうな口調になって、泣き言を言うようになった。
とにかく作ってきた電源を僕が評価するから持って来いと言って、
納入させたのだが、また不具合が見つかり評価は中止。
話を聞くと、どうも基本的な部分をきちんと設計していないらしい。

こういう連中が多いのは何故なのか?僕には理解出来ないのだけれど、
とにかく設計と云うと、回路図を描くことと勘違いしている輩、と云うのが共通点。
電気回路なんて、動くのが当たり前。ちょっとしたミスもあるけれど、
電気回路の設計ミスと云うのは、修正が利くからそんなに大事にはならない。

ところが基本的なところ、僕の仕事で言えば絶縁設計を手抜きすると
致命的なミスになる。そして、それが解かるのは、仕事がある程度進んだ
かなり後半になってからだから、性質が悪い。
こういうミスの尻拭いを何度やってきたか解からない。

要は、プロとアマチュアの違い。
野球で言えば、甲子園で活躍した選手だからと言ってもプロの世界では
通用しない例が結構多いのと同じ。
プロの世界と云うのは、誰でも出来る当たり前の部分はそんなに重要視しない。
と云うより、当たり前のように普通にこなす。それは全て経験値の積み上げ。
だからプロの技は、教えられてもそんなに簡単に身に付かない。
それなりに努力して、経験値を積み上げているのだから当たり前です。
目の付け所がちがうというのかな?そんなところを、チラリと見せたから
今日は一緒に居た若手から感心されてしまった。

かの天才イチローだって、実は物凄い努力をしている。
それを才能だけでやっているように見せるところが彼の凄さ。

プロの世界を舐めて欲しくないんです。
少なくとも、僕は一流ではないけれどプロフェッショナルを意識している。
アマチュアに毛が生えた程度の人間に、軽く見て欲しくないんだよね。
いや、やるのは一向に構わないけど、
軽い気持ちで、僕の領域に入って来て欲しくないのかな?
コメント
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