お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

ヒシカイワリ

2009年10月15日 | 魚ボラ

 最近は忙しくて魚ボラに参加していない。前回大学へ行ったのがいつだったかも覚えていないくらい。今日は所用で鹿児島へ行く。せっかく大学の近くまで行くので帰りに寄ろうと考えていた。するとタイミング良く、タイの大学からP.M氏が来日していて懇親会をすると魚ボラの先生から連絡が入る。所用を済ませ、懇親会に出席。マレーシアへ行っていた学生も帰国し参加している。懇親会終了後、マレーシアで確保してきた標本を見せたいという事で大学へ行く。その魚がヒシカイワリUlua mentalis (Cuvier, 1833)である。成長したヒシカイワリを見てみたかったので学生に感謝。ヒシカイワリは3年前にうちの定置網で獲れ(ブログ 2006 11.9)、日本初記録種として発表した魚である。ここで獲れたヒシカイワリはどの個体もまだ若魚でサイズが小さく体形が丸い。ところが今回の標本はサイズが大きく成魚に近いと思われ、成長に伴い体形もこのように長くなることが分かる。下顎は共にとても太くその特徴を残している。ヒシカイワリは2007年を最後に昨年は1個体も獲れなかった。だが、昨年は黒潮の影響か南方系のヒラアジ類自体があまり獲れていない。いつの日か、黒潮の影響でこちらに南方系のヒラアジ類が流れ込んでくれば、またヒシカイワリに出会えるのではないだろうか。今度はここでも成魚を獲ってみたいが、市場では驚くような高値が付きそうで確保するのに悩みそうである。
コメント
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