
今日は定置網の選別作業中、サバ科魚類の幼魚を見つける。体長で15センチちょっとである。見ると胸甲部の感じからスマの幼魚とすぐにわかる。だが、この個体がスマと分かったと同時にひょっとしてと思うところがある。実は8月から9月の初め頃にやはりサバ科魚類の幼魚が定置網で獲れる。全長で10センチも無いくらいの個体で胸甲部の状態はよくわからない。そこで体高が低いのでマルソウダもしくはヒラソウダの幼魚だと思っていた。だが、今回この個体がスマである事で今まで採集してきたサバ科の幼魚がスマである可能性が出てきた。スマとマル・ヒラソウダの違いを検索図鑑で調べると第一背鰭と第二背鰭が離れるか接近するかである。今まで撮ってきた標本写真を見るとパッと見た感じでは離れているように見えるが、拡大してよく見ると短い背鰭棘が第二背鰭の近くまで確認できる。という事は全てスマの幼魚である。魚ボラの標本に登録してあるはずなので、そちらではちゃんと同定されていると思われ、自分の中だけで間違って思い込んでいたようである。でも標本写真を小さな背鰭棘も立てて撮っていたので、そういう意味では良かったかな。