お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

新顔タツカマスを初確保

2019年07月22日 | 市場
 今日は定置網漁を終え、帰港すると市場に大きなカマスの仲間が水揚げされている。オニカマスだろうかと見に行くと、尾鰭の形状からオニカマスではなさそうで、体側に「く」の字の横帯が並んでいる。横帯が「く」の字となるとオオカマスとなるのだが、「く」の字というよりも曲がっていない横帯のように見える。となると、今年の初めに日本初記録種として報告されたばかりの新顔タツカマスとなる。タツカマスは知り合いの宮崎大の学生が執筆しており、収集依頼も来ていて魚に関しての説明も聞いていた。だが、実際に魚を前にするとオオカマスとの違いが良くわからない。自分ではタツカマスはオニカマスによく似ているのだろうと思っていたので尾鰭を見れば間違えないだろうと考えていたが、オオカマスに似ているとは予想外であった。だが、横帯がやはりオオカマスとは違う感じがしたので魚ボラの学生に連絡する。標本として確保して大学へ走ろうと考えていたが、学生がわざわざ受け取りに来てくれるとの事。取りに来た学生に標本を渡し、夜に連絡を頂くと、報告した宮大の学生にも写真で確認してくれたそうで、タツカマスだろうと返事を頂いた。これでタツカマスを初確保となる。タツカマスは結構前から釣り人らの間でブラックフィンバラクーダーと呼ばれ各地で確認されていた。実はうちの定置網でも以前に入ったことがあり、その時はオニカマスと思って写真だけ撮って水揚げしてしまい、後になってから写真を見て気付いた経緯があり、今回標本を確保出来て正直ホッとした感じである。




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久し振りのジンベエザメ入網

2019年07月22日 | 定置網
 今日は定置網漁で網を起こしていると、クラゲが非常に多い中、更に大きな魚が目に飛び込んでくる。ジンベエザメである。ジンベエザメは久し振りの入網。丁度、ジンベエザメの捕獲をかごしま水族館から依頼されている最中である。現在かごしま水族館で飼育展示されているジンベエザメ「ユウユウ」が大きく成長し、自然下へ再放流される時期が近づいている。だが、まだ入れ替える個体が見つかっておらず、探している最中である。かごしま水族館では全長が5.5メートルになる前にまた海に帰す方式をとっている。うまく入れ替えのタイミングで新しい小さな個体が捕獲できればいいのだが、自然相手なのでそうはいかない時も過去にはあり、一年近く水槽にジンベエザメ不在の時もあった。今回は物凄くタイミングが良い。だが、4メートルまでの個体を依頼されているが、今回入網した個体はサイズが4.5メートルほどあり、入れ替えたとしても直ぐに再放流の時期が来てしまう。一応、水族館の職員に連絡を入れる。すると、やはり今回は遠慮するとの返事であった。結局水揚げできる魚ではないので、そのまま海に再放流となる。今回はタイミング的には良かったが、残念である。何時の日かうちの網に入網したジンベエザメを水族館の水槽に泳がせてみたい想いである。


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