今日は市場での水揚げ作業を終えお隣の定置網の水揚げを見に行くと、その魚何と聞かれる。見るとクロホシマンジュウダイである。だが、いつも見るのとは様子が違い、体側に散在する小斑点がこの個体は大きな斑紋であり、幼魚期の模様でそのまま成長した感じである。遺伝子に変異が起こり、幼魚期のままの模様で成長してしまったのだろうかと思う。今回も魚ボラの標本用に頂く。早く家に帰って調べたいのだが、今日は定置網本船の修理があり家に帰るのが遅くなりそう。ようやく仕事を終え家に帰りこのような個体が存在するのか調べると、海外産で中国やタイ、ベトナムなどに生息するクロホシマンジュウダイが同じような容姿である事がわかる。これはいつもの黒潮に乗って流れてきたパターンだろうかと思う。生息地の違いでこれだけ様子が違うのであれば別種も疑ってしまう。魚ボラの先生に画像を送り電話すると、先生もいつか調べてみたいと思っていたとの事。これは綺麗なうちに標本写真を撮ってもらいたいのだが、既に時間が遅く今日は諦め、明日大学へ持ち込むことを伝え段取りをしてもらう。今はDNA解析があるので日本に生息している個体と違いが出ればと期待してしまう。
クロホシマンジュウダイ?