お魚三昧生活

鹿児島の定置網で獲れる魚や市場の魚、鹿児島大学総合研究博物館魚類ボランティア(魚ボラ)の事などを紹介します!

サケガシラ?

2008年02月27日 | 魚ボラ

 今日は朝から強い風が吹き、時化模様。仕事は一応午前中は自宅待機であった。今日は魚ボラの日。午後から解除となり魚ボラに参加する。今日は魚ボラのメンバーがいつもお世話になっている鹿児島湾内の定置網に行ったようだが、やはり時化で出漁できなかったようだ。だが、冷凍保存してもらっていた標本を持ち帰ってきていた。大きなクーラーの中を覗くとフリソデウオ科と思われる大きな標本が丸まって入っていた。標本登録するため解凍し、同定。背鰭軟条数が180を超えるのでサケガシラとなった。私のところの定置網でも幼魚が捕れるのだが、いつもサケガシラかテンガイハタかと同定に悩む。検索図鑑によるとサケガシラの幼魚は不明となっている。さらに成魚では両者の形質も被るところがあり、頭部の傾斜が急であるか、ゆるやかであるかとハッキリとした同定の根拠がない。今回のこの個体は頭部の傾斜からみれば急なのでテンガイハタのように思える。もしこれで背鰭軟条数が両者の被っている数値であればテンガイハタとなってしまっただろう。そもそもこの両種、本当に別種なのであろうか?サケガシラの幼魚が不明というのも気になる。そのうちシノニムという事になるのではないだろうか。だが、元々はサケガシラと同定されていた標本類を再検討してそこからテンガイハタが再同定されたらしい。今後両種の再検討が必要ではあるが、世界中を探してもそれを証明する為に必要な標本の数が足りないのではと思うところでもある。
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