今日は定置網漁を終え、市場で水揚げしていると綺麗な見慣れない魚が並んでいる。アカイサキである。アカイサキはここの市場では年に一度揚がるかどうかという程滅多に見ることが出来ない魚である。よく見ると口から胃袋が出ており、かなり深場で釣って来た感じであり、そのような漁師さんが少ないのである。その為、魚ボラの標本用にもまだ確保していない。アカイサキは雌雄で体色が違うのだが、見れば雌雄共に揃っており絶好のチャンスである。市場職員に話を聞くと滅多に揚がらないので値段がどうなるかわからないとの事。水揚げ前なら1個体ずつ確保出来るのだが既に水揚げ後で、伝票の関係で雄は雄だけでひと山、雌は雌だけでひと山で並んでいるので確保するとなると1個体だけとはいかず、ひと山取らなければならない。雌雄でひと山ならまだしも雄、雌と別れての山となっている。仲買も買わないと値段が付かないので全て取る訳にもいかず、確保するとなると雄全てか雌全てのどちらかとなる。どちらかとなると自分としては雄個体を欲しい。でも、雄は5個体もあり多過ぎる。雌が2個体でサイズも小さくお手頃となかなか思う様にはいかない。出来れば雌雄揃って確保したい思いもある。最近は珍しい魚を欲しがるお客さんがいるみたいで、変わった魚に驚くような値が付くことがある。今回もその可能性が考えられる。何だかんだ考えて結局今回は標本用に確保するのを諦める。仕事が終わってから市場職員にアカイサキがいくらだったか値段を聞くとキロ単価がめちゃくちゃ安かったみたいで確保しなかったことを後悔する。後で考えてみればアカイサキはうちの市場で珍しいだけで他の市場ではそこまでもなく、仲買にしてみれば珍しくはなく他所では手に入る魚ということであろう。次回に期待したいが何時になるのだろうか。
アカイサキ
アカイサキ(雄個体)
アカイサキ(雌個体)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます