今日の定置網漁で大きなアオブダイが入網。幼魚はたまに入ることがあるが、こんなに大きなサイズは稀である。操業を終え、帰港。水揚げしようと市場へ運ぶとこの魚は水揚げ出来ないと言われる。アオブダイは肝臓や消化管にパリトキシンという有毒物質を含むことがあり、大きな中央市場などでは販売が禁止されている。でも、地方市場では扱っている所もあり、うちの市場でも以前は普通に水揚げされていた。だが、市場職員に聞くと既に数年前から扱い禁止となっているとの事である。と言う事で仲買などにも遠慮なく堂々と魚ボラの標本用に確保する。サイズが大きいので家の冷凍庫では冷凍出来ないので仕事が終わってから大学へ標本登録に行く事にする。一昨日、メジロザメの仲間も獲れたので確保したけど、同定すると先月も確保したカマストガリザメ(ブログ2022 3.24)だったので、大学へ行く事があればと漁協の冷蔵庫に入れていた。こちらも一緒に車に積み、大学へと走り、標本登録してもらう。アオブダイは定置網では滅多に獲れないが、素潜り採集時にはいつも幼魚を見ており、そちらが標本として登録してあり薩摩半島沿岸の魚類図鑑にも幼魚が載っているだろうと思っていた。だが、図鑑を見ると同じく頭部が突出した成魚の写真であり、更に図鑑の写真の個体の方が頬に黄緑色が入っていて綺麗であり、今回の個体は今後も使われることは無いなと実感することとなる。
アオブダイ
カマストガリザメ
背鰭間に背中線隆起がない
アオブダイの大きな鱗
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