今日は定置網漁で網を絞って行くと体の太いサメが泳いでいる。尾柄を見ると平べったく、背が黒っぽいのでホホジロザメだと確信。ホホジロザメにしてはサイズが小さく標本用に確保したいのだが、他のサメ類とは全くパワーが強く狂暴で、網を噛めば破いてしまう。だからいつもは暴れる前になるべく早くデッキ上に揚げ、頭部に包丁を入れ動きを止めなければならない。ところが今回はウルメイワシが大漁。ウルメイワシは弱く、網を絞ると直ぐに転んで沈んでしまう。その沢山のウルメイワシが沈んだ中にホホジロザメも入り込み、出てこない。ウルメイワシを船に積み込んでいるとその中に混ざってホホジロザメも上がって来る。既に瀕死状態でそのままにしておいても暴れずジッとしている。結局ウルメイワシのお陰で体に傷を入れることなく綺麗な状態でホホジロザメを確保することが出来た。ホホジロザメは今までに何度かうちの網に入網したり市場に揚がっているが(ブログ2012 2.1)(ブログ2019 1.23)、今回の個体は今まで見た中では一番小さく、標本用に確保するならこれを逃せば次はないだろうという位である。魚ボラの先生に連絡し仕事終了後、車に積み込み大学へ持ち込む。写真を撮り、体をブツ切りすることなく大きな容器でホルマリン固定し標本登録終了。ホホジロザメの全身標本を登録でき、魚ボラの先生にも喜んでもらえた。少し早めのクリスマスプレゼントとなる。
ホホジロザメ入網
車に積み込み大学へ
鹿児島大学
ホホジロザメ
尾柄部のキール
尾鰭
腹部からの撮影(バランスが微妙)
TL160㎝ちょっと
ホホジロザメ
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