春にスケッチツアーでご一緒した知人の刺繍画の個展が開催されると招待を受けて、先日青山のギャラリーへ出かけた。
布に描いた刺繍画とは、これまで見たことも無かったので、タペストリー的なものを創造していたが、
実際に拝見すると、全く異なり布地にスケッチ風景などを刺繍で描いた非常に手の込んだアートであった。
刺繍というイメージから、衣服などに見られる花や鳥などを描いたものに近いものかと思っていたが、
現地でスケッチしたヨーロッパなどの風景を、色々な布地に一針一針丁寧に幾重にも縫い上げた水彩とは異なる芸術品である。
知人の作者に、制作過程を伺ったが、その色合いは、糸の色を選びとその重なりなどで絵の具とは違った美しさを、
創り出していくそうで、見事なテクニックである。
また、布選びも水彩画のキャンパスやスケッチブック以上に、仕上がりには大きなポイントとなるそうである。
制作時間は、当然ながら水彩画の何倍もかかるので、非常に豊かなセンスや体力を必要なようであるが、
予想以上に高額で売却済みの赤札が付いていた。
作品の一枚一枚の苦労話を伺って、次の水彩画の個展へと向かった。
こちらは、著名な鈴木新さんのスケッチぶらり旅の『晩秋のパリ』個展で、会場には、多くの水彩画ファンが詰め掛けていた。
鈴木氏の画風は、最も好きな画家の一人であり、大作やF6サイズの作品が多く、じっくりと制作過程を創造しながら楽しんだ。
今春に、管理者も描いた同じポイントの画もあり、非常に興味をもって、一枚一枚の筆タッチや構図が大変参考になり、
会場には、鈴木氏もおられたので、作品制作の様子なども伺って、アドバイスもいただき大変有意義な時間となった。
雨の一日、表参道のギャラリー巡りを行い、表参道では秋は今少し早かったが、芸術の秋を満喫できる一日であった。