遅れていた各地の桜スポットも満開を過ぎて、今シーズンの見納めにどうしても観ておきたいと、多摩丘陵の「多摩よこやまの道」から「奈良原公園」、「宝野公園」、「鶴牧公園」、「からきだの道」など、多摩周辺の桜花見マラニックに出かけてきました。
この日も絶好の花見日和となって、小田急多摩線「はるひ野」駅から、多摩丘陵の尾根道の「多摩よこやまの道」へと取りつき、さくらの広場へと駆け上がってみると、ソメイヨシノなど多くの種類の桜が開花していたが、ソメイヨシノは既に散った跡で、山桜や大島桜などが見られたのみでした。
まもなく尾根道の「諏訪ヶ岳」に着くと、三角点(144.3M)や「よこやまの道」の石碑が立ち多摩ニュータウンの展望が望めます。
瓜生黒川往還と言われる江戸時代の旧道を超えて、まもなく「防人見返りの峠」という展望広場に着き多摩ニュータウンを見下ろす光景が拡がっているが、残念ながら富士山は隠れており、丹沢連山や秩父山系の山々を眺めることができました。
かっては防人が南へ向かう時に、この尾根で故郷へ別れを惜しんでいた道筋だったと万葉集に詠われているそうです。
さらに、国士舘大学のグランドや市場などを見下ろし尾根道を走ると、鎌倉街道を跨ぎ 恵泉女学園大学前を過ぎて、一本杉公園へ到着。園内の古民家で一休みしていると、一昨年訪れた時に生まれたばかりだった子チャボを交えた一家が出迎えてくれました。
「一本杉公園」の名前の一本杉を探していたら、園内に何とモニュメントが残されているだけでした()が、公園内を通る桜道は、満開となっており、桜吹雪をチラチラと舞っていました。
中坂公園を経て、Y字橋からよこやまの道から分かれて「奈良原公園」へと入ると、広大な芝生広場を挟んで満開のさくらトンネルが出来ており、素晴らしい光景が拡がっていた。
さらにその奥に続く「宝野公園」へと向かうが、青空の下でお花見を楽しむ客も多く、この「富士見通り」は、期待以上の最高の景観でした。
この後は、鶴牧東・西公園を散策して、この日の最大の目的地だった「川井家のしだれ桜」に着くと、残念ながら既に散りゆくすがたでしたが、今年は昨年まで立ち入り出来なかった域の木の下まで地下ずくことが出来、糸を引くような枝振りやその樹形には、唯々感嘆するばかりでした。
唐木田駅を過ぎて、「からきだの道」へ入ると、尾根の道やからきだ百本シダレ桜を愛でながら散策路が続きますが、若いしだれ桜も何年か後には、素晴らしい楽園になるのではと思わせる風情があります。
八王子に入り別所公園を眺めながら、先の永池公園へと走るが、園内では春の陽を浴びて長閑な春の光景が見られていた。
永池公園には、名物の永池見附橋を中心にせせらぎや自然林が拡がっていますが、この美しい橋は、四谷見附橋を移設したそうで、鋼製のアーチ橋は、周辺の緑とマッチして実に美しく絶好のスケッチポイントとして、これまでも何度か描いてきました。
公園内を一周してみると、築池や伝説伝わる永池などと共に雑木林が拡がり、新緑の季節には、素晴らしい憩の場所となるが、この日は唐木田駅へ引き返して帰路についた。