ブログ雑記

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"アウシュビッツの地獄に生きて“を読む

2017-12-13 16:35:18 | Weblog
少し前にアウシュビッツへ列車でユダヤ人を輸送する責任者であったアイヒマンについての本を読んだ。
自分は捕らえられた人々を上部からの指令に従って計画を実行しただけだ、などと言っていた。
とても恐ろしい言い訳だと思った。
今度はファミリーでアウシュビッツへ送り込まれ一人だけ生還したジュディス・s・ニューマンさんの悲惨で、想像を絶する残虐な体験の記録だった。記録映像などで度々目にしている死体や収容施設、死体焼却の煙や炎を噴き出す煙突の映像の只中で必死に生き抜いた記録であった。
恐らく地獄に堕ちても彼女が晒された程のむごたらしさは閻魔大王も実行出来ないのでは、と思わざるをえない。しかし怖ろしい行為を実際に人間がしてきたという事実を絶対に忘れてはいけない!
アウシュビッツのホロコーストについては夜と霧という本を高校時代に読んで、その記録写真を思い出し、誰もいない二階の奥の部屋で一人天井を見ながら輾転を繰り返した夜を思い出して、改めて戦争の悲惨さ、それにも増して人種浄化の傲慢と暴虐はあってはならないと思った。しかし現実の世界では今もなお厳しい状態が続いている。

この本を読みつつ正岡子規の俳句集を口ずさんで、人がたどる人生の運命という道筋の不可解さをつくづく思った。
ガス室へ向かう道すがら神に祈りを捧げている姿、、、、、