575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

「霜」の句  山本健吉選から愚足二十選

2005年10月28日 | Weblog
 霜の句には素敵な句が一杯あります。 山本大先生の選から、不肖愚足選ばさせていただきました。
    
   酒くさき蒲団剥ぎけり霜の声     其 角
   行く舟にこぼるる霜や芦の音     太 祗
   鳴きながら霜ふるいけり明けがらす  大江丸
   下百里舟中に我月を領す       蕪 村
   夜もすがら竹凍らするけさの霜    芭 蕉

   霜踏んで跡に見えたる朽ち葉かな   杉 風
   朝露に野鍛冶が散り火走るかな    一 茶
   南天をこぼさぬ霜の静かさよ     子 規
   霜枯れし黄菊の弁に朱を見たり    虚 子
   霜に明け殉教の像みな濡れぬ     秋櫻子

   霜の華ひと息の詩は胸あつし     馬場移公子
   薪投げて登り窯たく霜日和      石原八束
   初霜ややさしくなりぬ山の色     神原栄二
   東西の鉄路真直ぐに霜置けり     山口誓子
   死や霜の六尺の土あれば足る     加藤楸邨

   霜夜来し髪のしめりの愛しけり    大野林火
   音立てて産湯捨てらる霜の庭     鈴木松山
   薄綿はのばし兼ねたる霜夜かな    芥川龍之介
   泣くものの声みな透る夜の霜     野見山朱鳥
   霜の墓抱き起こされしとき見たり   石田波郷
   
  
 「霜」を見ると「霜降る」とか「霜の声」とか「霜の華」「青女」とか良く分からない言葉が出てきて、イメージしかねます。
 
 いろいろ ご教授ください。



                     



   
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めくられてゐる坂道や秋の雲  上田信治

2005年10月28日 | Weblog
俳句講座で紹介された句です。
めくられている坂という唐突なイメージが
ちょっとショックを与えてくれます。
考えてみれば、道路工事をやっていただけかも。
しかし、言葉で表現されると、おやっと思わせる
なにかが生まれてきます。

先生の言葉

「日常の風景のなかに俳句の素材はあります」   遅足

               
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