575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

白菊や咲きて寂しき庭となり  竹葉

2024年09月26日 | Weblog

まだまだ日中は暑いですが、辛く長かった今年の夏もようやく終わりを告げたようです。今年の猛暑は植物にも影響を与えたようで、我が家の庭のコスモスはたった10センチしか伸びず小さな花をつけました。また、シデコブシもあまりの暑さに全て落葉、その後なぜか芽が出て今新しい葉をつけています。過酷な自然現象、植物もお疲れさまでした。

さて、庭の白菊です。白菊はお供えにするからか、庭を愛した人がいなくなり寂しさが極まったのでしょうか。。。白菊が咲いても庭が寂しいというのは作者の心境にもあるようです。作者の竹葉さん。「菊は仏花用にいくつもプランターに挿し木してますが、夏菊は早く咲いてくれましたが、秋の菊は背ばかり異常に伸びて蕾はまだまだ先のようです。」とのことでした。

能登さん:白菊が咲いて、かえって寂しく感じられる庭。なるほど。(寅子の再婚相手の口調で)

千香子さん:咲いたのに寂しい、確かに白菊にはそんな雰囲気がある感じです。

亜子さん:◎の句。白菊はお通夜や葬儀など寂しいイメージがあるので、庭に白菊が咲いてまた寂しい気持ちになったのかも知れない。

       ★★★

    白菊のごとし介護の手をのばす  遅足

介護者の手を白菊とたとえた所が新鮮でした。細く白い優しい手。その手が伸びて来る。悲しいけれど愛に満ちた俳句だと思いました。

季語を比喩に使うことに賛否あるようですが、この句はストレートでいいかな?と思いました。これから白菊を見る時思い出しそうです。麗子

 

 

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