11月です。ようやく季節の体感をともなうようになりました。鍋物、煮物が恋しくなります。今日は良い句ながらいまひとつ票の伸びなかった三句をとりあげます。
孫が子に子は親に訊く芋煮会 遅足
芋煮会とは、山形県や宮城県など東北地方の各地で行われる行事で、河川敷などの野外にグループで集まり、里芋を使った鍋料理などを作って食べる秋の風物詩です。
孫が子に、子が親にきいたことは何か?など考えるととれずという意見、芋煮会の由縁ではないかなど想像したりしました。年長者亜子さんは、これは家族の語らいの様子を描く作者ならではの独特の表現なので、内容はどうでもいいのよ。わいわいがやがやにぎやかということよ。皆、なるほど~。作者の狙いどおりだったでしょうね。
緑いろ青といふ母芋を煮る 童子
こちらもちょっぴり??? 選句された方は
「緑色を青と言ってしまうお母さんっていいですよね。」「信号機も緑だけど「あお」っていいますもんね」と共感されていました。童子さんならではのお母さんのお人柄の説明は解るようで解らないような。。一度聞いてみたいです。
おしまいに
里芋の囲炉裏を囲む報恩講 能登
「報恩講」を辞書で調べました。
報恩講(ほうおんこう)とは、浄土真宗の宗祖である親鸞聖人のご命日をご縁として、営まれる法要(行事)のことです。
ありがたいお説教をききながら、囲炉裏では芋がコトコトしている景は、湯気や香りまで浮かびなかなかの風情を感じました。
ところが亜子さんから季語が三つと指摘。「里芋は秋 囲炉裏は冬 報恩講も冬」
「報恩講まで言ってしまったのが少し残念」とのことでした。 なるほど~(皆がメモ)
亜子さん:最近の575全体に言えることですが、もう少し季語を大切に。大事にして考えてほしい
久しぶりの秋の対面句会 まだまだ勉強が足りないなと思うと同時に多くの収穫がありました。郁子