575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

雪嶺がビルの隙間にぬっと立つ  能登

2025年01月17日 | Weblog

送っていただいた選句コメントで、句をあらためて鑑賞する楽しさを感じています。

思いもよらぬ新しい景の開けるコメントを今年もよろしくお願いします。つぶやきでも、疑問でも、長文でも何でも有難いです。ということで12月句しめくくりは寄せられたコメントを紹介します。

麗子さん:雪を頂くまではそこに山があることがわからず、白い雪が積もって初めて山の存在に気がつきます。「ぬっと立つ」がまさにそんな感じでした。私も遠くの雪山を詠みたいと思いながらなかなか作れないのですばらしいと思いました。

容子さん:地方の都市に行くと、真近にあまりにきれいな雪山がそびえていて驚きます。

千香子さん:隙間に見えたという意外性。隙間が面白く感じました。

泉さん:今年は富士山があちこちで問題になって、せっかく建ったマンションが壊された。今はよく見えていることでしょう。

 

 ゆれているないしょばなしの冬帽子  遅足

童子さん:近所のオバちゃんたちを言い得ています。ワタシも仲間ですが  w  あっ子供たちもかな

麗子さん:どんな「ないしょばなし」でしょうか?ひらがななので子供たちの内緒話のようですね。冬帽子のぼんぼりが揺れている気がしました。

郁子:ないしょ話は耳元に口を近づけて、聞いた方も驚いたり頷いたり。揺れる冬帽子は年配の二人かなと想像しました。

 

 杖つきつ闊歩の老婆冬の草  竹葉

 晴代さん:冬草も青々心持もまだまだと闊歩の一語につきます。

泉さん: 杖つきながら一歩づつ老婆が人生をかみしめながら歩いているのがわかる。

亜子さん:よく見る光景だが、「冬の草」は枯れずに青々とした常緑の草。おばあさんの姿を「冬の草」で終わったところがしゃれている。ぴったりの季語を探して来られたと思う。

 

女性のお年を明かすのは失礼かもしれませんが、おめでたいのでよしとします。亜子さんは米寿を迎えました。おひとりで何でもされていてバレエ、サーカス、コンサートなど、行きたい催しは積極的にチケットを購入してお出掛けになります。感想をきらきらした言葉で語ってくださる姿はとてもチャーミングです。

まさに冬の草、いや若草です。見習いたいと思います。  郁子  

 

コメント (1)
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