575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

風光る百歩こえたと試歩の声  晴代 

2025年02月21日 | Weblog

試歩とは、回復期の病人などが足の訓練のためにためしに歩いてみることとあります。試歩を詠みこんだ句に初めて出会いました。

踏み出す足に全神経を集中させ、カウントする声にも力が入ります。その一歩一歩がどんなに意味があり幸せなことであるかを改めて教えてくれます。

竹葉さん:病み上がりなのかやっと百歩歩けた嬉しさが風光るの季語にぴったり、良かったですねー!

麗子さん:「百歩こえた」喜び。リハビリ中だと想像しました。明るい春がもうすぐそこまで来ている希望あふれる句だと思いました。

能登さん:リハビリでしょうか、達成感と季語がうまく出会いました。

千香子さん:歩けたという喜びを、ちょうど吹いてきた春風も喜んでくれているという感じがしました。

季語の「風光る」が句を明るくし、快方にむかう期待や喜びを感じさせてくれます。

 

 風光るこちらにまがれと手をあげて  遅足

誰が手をあげたのか、何を誘導しているのかと気になる一句です。

うらうらとした陽光に心ほどける思いになったかと思えば一転、真冬に逆戻り。この時期の特徴ですが、一級寒波ともそろそろお別れしたいです。

「こちらにまがれ」春の訪れをわが身に引き寄せたい手招きのような気がしました。満開の梅はまだでしょうか。  郁子

 

 

コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする