ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

小田和正「自己ベスト」の歌たち

2017-12-21 22:44:36 | うた

久々に棚から引き出して聴いてみたのは、小田和正の「自己ベスト」だった。
これは、もう15年も前に出たアルバムである。
特別に彼の曲が好きだということはなかったのだが、なんとなく買って少し聴いただけだった。
改めて聴いてみると、自分の若かった頃から現在まで、結構たくさんの思い出と彼の曲が重なるものだと思う。

最初に、思い出として残るのは、オフコースで大ヒットした「さよなら」である。
別れの曲だったが、学生時代の終わりと重なる。
新潟へ帰る自分と当時付き合っていた女性との別れがあった。
(そう言いながら、その人は30数年私の配偶者となっている。)

次に、仕事について5年が終わる頃、当時の職場の仲間には、同年代の若者たちがたくさんいた。
毎日夜遅くまで仕事をしていた。
私は、妻子と離れて単身赴任だったから、夜遅くてなっても、その頃は平気だった。
その若い仲間たちと仕事をするのは楽しかった。
その仲間たちとも別れる時が来た。
送別の飲み会の後、6,7人で最後に歌った歌は、「言葉にできない」だった。
もう妻子持ちだったとはいえ、若い年代の仲間と騒ぐことができたのはこの時が最後だった。
ひょっとすると、いわゆる「青春」が本当の終わりを告げたのは、この歌を歌って仲間と別れた夜だったのかもしれない。

さらにそれから5年ほどたったときにヒットしたのが、「ラブストーリーは突然に」だった。
この頃は、6年生の担任をしており、歌の好きな教え子からこのCDを借りて録音したことを思い出す。
この子たちを受け持っている頃に、自分のダメさ加減をたっぷり味わった。
心を入れかえて(?)仕事を見つめ直し、その後の自分の成長につなげることができたのだった。

今回久々に聴いてみて、ああ、この歌もいい歌だったなあと思ったのは、「風の坂道」という1993年に出た歌である。
歌の中に、こんな部分がある。

ありふれた日々が かがやいていく
ありふれた今が 思い出に変わる
誰のものでも 誰の為でもない
かけがえのないこの僕の人生

言葉の前に走り出す いつも遠くを見ている
いいわけしていないか 怒りを忘れてないか
弱いから立ち向かえる 哀しいからやさしくなれる
時はこぼれていないか 愛は流されていないか

…あちこちのフレーズが、今の自分に納得して感じられる。
特に、

誰のものでも 誰の為でもない
かけがえのないこの僕の人生

…今の年齢で聴くと、いろいろと感じることがあるものだ…。
コメント
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