家に一番近いスーパーに買い物に行ったら、果物売り場に「晩白柚」というデカい柑橘類の果物が置いてあった。
「ばんぺいゆ」と言うのだそうだ。
大きなその実が入った袋の外側にそう書かれてあり、「くまモン」の絵も描かれてあったので、熊本県の特産だとわかった。
くまモンといえば、先日、NHK「プロフェッショナル仕事の流儀」で「皿を割れ、ふるさとのために~地方公務員・くまモン~」を見て、感心したことを思い出した。
「地方公務員・くまモン」って、どういうこと?
と思ったが、くまモンは、「熊本県営業部長兼しあわせ部長」ということで、れっきとした熊本県職員という訳で、地方公務員となる訳だ。
くまモンのことは、ちゃんと県が組織的にプロデュースしている。
それでありながら、そのキャラクターの使用料はないということだ。
そのせいか、様々なところでそのキャラクターが使われている。
私がみた晩白柚も、その1つと考えられる。
くまモンの関連商品の売り上げは、年間1400億円だとか。
感心したのは、そんなことではない。
くまモンのプロフェッショナルとしての姿だった。
番組を見ていたら、ゆるキャラなのに、ゆるくない流儀が見てとれた。
それは、お客さん、見に来てくれる人、寄って来てくれる人に対するサービスを忘れないということだった。
とても高いサービス精神を発揮していた。
時間がかかっても、時間がオーバーしても、くまモンに会いたくて寄ってきた子どもの姿が視野に入っただけで、その子に寄っていく姿は、たしかにプロフェッショナルであった。
プロデュースするチームメンバーが妥協しても、くまモン(を演じている人?)自身が妥協しないで仕事をしている。
その姿は、「あっぱれ!」であった。
NHKがプロフェッショナルな存在の人物を取り上げるこの番組で、くまモンとはふざけている、と思いながら、初めは見ていた。
が、次第にその考えは恥ずかしくなった。
妥協しない仕事ぶりは、「プロフェッショナル」にふさわしいものであった。