ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

「雑草と楽しむ庭づくり オーガニック・ガーデン・ハンドブック」(ひきちガーデンサービス(曳地トシ+曳地義治)著;築地書館)

2021-08-07 21:38:37 | 読む


雑草というと、日ごろ、庭や田畑などにはびこる悪い奴というイメージだ。

だが、雑草は、「野草」とも言い換えることができる。
野草の花を見るのは、私の趣味の一つでもある。
今までに見たことのない、面白い咲き方をしているもの、とんでもない場所で健気に咲いているものなどを見付けると、思わずニヤッとして、写真に撮りたくなってしまう。
だから、この本のタイトルの「雑草と楽しむ」という表現を見ると、うれしくなってしまう。


だいたい、雑草と聞くと、ふつうの人間は、「抜かなくちゃ」という感情がわいてくる。
役に立たない、というのが、雑草に対する評価だ。

ところが、この本は、雑草愛にあふれた庭づくりの専門家が書いたものだ。
著者のひきちガーデンサービスは、夫婦二人で、農薬を使わない病虫害対策を実践するなど、自然環境に配慮した庭づくりとメンテナンスを行っている。

前書きには、

直接人間の役に立たないものであっても、私たちはやっぱり雑草に生えてきてほしいと思う

という表現があり、さすがだと思った。

この本の構成は、雑草編、実践編、基礎知識編の三部に分かれている。
雑草編では、雑草の「個人名」を写真入りで載せながら、それぞれの特性や付き合い方が書いてある。
雑草図鑑のようでありながら、様々なエピソードやその仲間の雑草まで紹介してあって、どのページも興味深く読むことができた。
時には、その雑草に付きやすい虫や毛虫の名前や写真まで載っているのには驚いたけれども。
実践編では、庭仕事専門家の著者が、草取りの方法や便利な道具が紹介されている。
最後の基礎知識編では、雑草全般についての根本的な考え方と生態系との関係が述べられている。

野草好きな私は、読んでいてとても楽しかった。

雑草本来の姿や特性、生えていてもよい場所などを知り、除草のやり方や庭での生かし方を工夫すれば、上手に雑草と共存していけるのではないか。

これが、著者の一番言いたいことのようだ。

具体的に、わかりやすく書いてあるので、とてもいい本だと思った。
図書館から借りて読んだ本だったのだが、手元にずっと置いておきたい本だ。
だから、アマゾンの購入ボタンをポチッと押してしまったよ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする