ON  MY  WAY

60代を迷えるキツネのような男が走ります。スポーツや草花や人の姿にいやされ生きる日々を綴ります(コメント表示承認制です)

「大相撲 行司の世界」(根間弘海著;吉川弘文館)

2022-04-04 20:04:26 | 読む


大相撲は、子どものころから好きで、結構見る。
まだ自分の家にテレビがないころ、よく近所の雑貨店に行き、テレビで相撲を見せてもらっていた。
小学校にも上がっていない子どもだったので、大きな声で「大鵬、大鵬!」などと叫ぶものだから、「うるさい!出ていけ!」とほかの人に言われたこともあったのを覚えている。

その大相撲、先場所は関脇若隆景の初優勝に終わったが、優勝決定戦までもつれ込み、大いに盛り上がった。

大相撲の主役は相撲をとる力士たちだ。
ただ、それを支える脇役としての存在に、行司がある。
その行司について、私たちはよく知らない。
例えば、その歴史や仕組み、細かな仕事などについて、知っていることは非常に少ない。
本書は、それらのことに加え、行司の型や所作についてなども扱い、詳しく述べている。
まあ、それらのことを知らなくても、大相撲は楽しく見られているわけだから、別に困ることはないけれども。

著者の根間氏は、大学の教授で、英語の発音を専門とする先生である。
その英語の先生が、相撲を司っているのは行司だから、という理由で興味を持ち、行司について研究を進めて書いたのが、本書である。

行司といえば軍配がセットになるが、持つ軍配の房には、階級によって色があるとは知らなかった。
また、行司の主な仕事の一つには、放送があり、館内の場内放送をしているのが、背広を着用した行司だとは意外だった。
全体を通して、行司は、単に勝敗の判定をするだけでなく、神事と結び付ける重要な役割も果たしていることはよくわかった。

ほかにも、いろいろと新しく知ったことが詳しく述べられていたが、専門用語が多く、私のポンコツ頭は、浸透するのに拒否反応が起こってしまった…。(苦笑)
コメント
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