四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

「おくのほそ道」へ出発の日でーす

2010-05-16 18:59:56 | 俳句
 今日5月16日は松尾芭蕉翁が几帳面な弟子曽良(そら)を伴い、未踏のみちのくへ旅立った日です。この日から岩手平泉、秋田象潟(きさがた)、山形の酒田から新潟、富山、福井、滋賀を抜けて岐阜県大垣まで5ヶ月間2400Kmを歩かれました。一部に馬や船もありましたが。
「おくのほそ道」と本人が題を書き縦116.5cm、ヨコ14cmの枡形本が遺されました。章分けは無くて草書体の古文書ですから私には読めません。
 多数の弟子の水盃の見送りを受け隅田川を船でさかのぼり千住へ。最初の宿は草加と書いていますが事実は春日部です。この名著は旅の事実の記録ではなくて創作のポエムとして鑑賞するのがいいそうです。
 名文の一部を音読してください。

『弥生も末の七日、明ぼのゝ空ろうろうとして、月はありあけにて光おさまれるものから、不二の峯かすかに見えて、上野・谷中の花(サクラです)のこずえ、又いつかと心ぼそし。むつまじきかぎりは宵よりつどひて、舟にのりて送る。千じゆといふところにて船をあがれば、前途三千里のおもひ胸にふさがりて、幻のちまたに離別の泪(なみだ)をそゝぐ
   行春や鳥啼き魚(うお)の目は泪』

 皆さんも今日から芭蕉翁とともに詩情ある空想の旅に出かけませんか。私はカレンダーに宿泊先を書き入れて楽しいんでいます。
 
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