四季の歌と暮らす

 年齢ごとに「一度っきり」の四季と、
旬(しゅん)のヨコハマを味わう「くりごとの集」です。

鎌倉文学館の虚子展

2010-05-27 19:31:52 | 俳句
 俳句界の巨人、高浜虚子(明治4年~昭和34年)は四国松山同郷の正岡子規の弟子です。本名は清なので、俳号は「虚子」と子規が名づけました。子規はベースボールを「野球」と翻訳し、自分の名前「のぼる」をノボール(野球)と読ませたそうです。
「ホトトギス」主宰の稲畑汀子氏は虚子のお孫さんです。鎌倉駅から由比ガ浜大通りを歩きました。鎌倉文学館は旧前田侯爵の別荘で、佐藤栄作元総理も住まれた洋館です。そこで鎌倉に住んでおられた高浜虚子の特別展が開かれていてお邪魔しました。
 新緑のしたたる山に瀟洒な洋館があり、相模の海が望めます。下り坂の庭にはバラが咲き誇っています。明治から昭和にかけて多数の名吟を吐き、優秀な俳人を育て文化勲章を授けられました。

 これよりは恋や事業や水温む
    白牡丹といふといへども紅ほのか
 たとふれば独楽のはじける如くなり
    白酒の紐の如くにつがれけり
 炎天の地上花あり百日紅(さるすべり)
    
短冊を手帳に書きとめた好きな句は、父恋の歌です。 
    父を思ふ心小春に似たるかな
コメント