ゴッホの黄色。曇空さえ少し青い。下が少しにじんだ横長画面が揺れます。手持ち?カメラがゴッホを追って走る。時にゴッホがカメラを持っているかのよう。室内でも揺れる。左に振ったかと思うとすぐ右にターンして部屋を出るという具合。俳優陣が重厚でセリフも一言一言重い。タイトルでネタバレしない
— 奄美海風荘 (@amami_kaihu_so) October 13, 2021
『永遠の門 ゴッホの見た未来』(At Eternity's Gate)
2018年のアメリカ合衆国・イギリス・フランス合作の伝記映画。監督はジュリアン・シュナーベル、主演はウィレム・デフォー。
監督のジュリアン・シュナーベル 自身も画家だそうで、
画面が揺れたり滲んだりする(スプリット・ディオプター)のは、ゴッホの独特な曲がりくねった、彫刻のような厚みのある筆使いに由来するのだろうか。カメラはまるでゴッコホの肖像画を描く画家の目になったり、時にゴッホ自身の目になったりもして、映像だけからもゴッホの息遣いが聞こえてきそうだ。その独特な映像はゴッホの絵に似て見るものを一気に作品の中に引き込む引力を備えている。
最後まで一秒も早送りなしで観た。ハイライトであろう、ゴッホとマッツ・ミケルセン演じる牧師と横並びの対談シーンは何度も10秒戻しで味わった。ゴッホは単なる狂人ではなく、また単なる天才でもない。タイトルと副題の意味がわかるシーンであった。
「幾つもの説が混在する、美術史上最大の謎(ミステリー)=ゴッホの死。 その謎(ミステリー)が、130年の時を超え、いま解き明かされる!」のだが、それはたぶんこの映画のハイライトではない。
日本のゴーギャンとも、ゴッホとも、はたまたアンリ・ルソーとも、昭和の若冲などとも言われたりする田中一村のことが脳裏をよぎったりしたのだが、・・・やはり一村は一村。また映画になることがあるのだろうか、あってほしい。
キャスト
フィンセント・ファン・ゴッホ: ウィレム・デフォー
テオドルス・ファン・ゴッホ: ルパート・フレンド
牧師: マッツ・ミケルセン
ポール・ガシェ医師: マチュー・アマルリック
マダム・ジヌー(英語版): エマニュエル・セニエ
ポール・ゴーギャン: オスカー・アイザック
ゴッホの黄色。曇空さえ少し青い。下が少しにじんだ横長画面が揺れます。手持ち?カメラがゴッホを追って走る。時にゴッホがカメラを持っているかのよう。室内でも揺れる。左に振ったかと思うとすぐ右にターンして部屋を出るという具合。俳優陣が重厚でセリフも一言一言重い。タイトルでネタバレしない
— 奄美海風荘 (@amami_kaihu_so) October 13, 2021