『東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと』 (幻冬舎新書)
菅 直人 (著)
前総理で著者の菅 直人さんが先週の発売日にTVに出演してこの本について語っていた。
おととい名瀬のツタヤで、まだベストテンの棚には入っていなかった。
最悪のシナリオ、首都圏を含む5千万人の数十年におよぶ非難、日本沈没、国家消滅的危機は現実的だった。最悪の事態が回避されたのは、現場の努力もさることながら最終的にはp36「神の御加護」p36。
原発事故で電源喪失のニュースには電気を作る会社なのに?と驚きもしたが、地震被害で米軍の空輸も打診し警察自衛隊の先導で必死の思いで届けた電源車のプラグが合わず使えなかったという話にも驚かされた。電気の会社なのに、国家消滅的危機の時に。
放射能の専門的な知識はどこまでいっても理解できそうにないが、緊急事態での現場の混乱の実態を知ることは、これからを考える上でも大事なことだろう。そのほか法律に縛られる総理の行動や国の人事のことなど、考えさせられることがいろいろ浮かびあがる。
「原発問題は哲学だ」p39 ギリシャ神話「プロメテウスの火」の話。 前総理は理系の出身だそうだが、総理就任中に起こった「運命」の出来事を語る飾らない文章はなかなか読み応えがある。まだ読み終えていないのでさて先を急ごう。
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amazon 内容紹介
あの時、日本の最高権力者は?
すべての国民が知りたい、国家消滅的危機の真実。
最高責任者の苦悩と覚悟を描いた歴史的証言。
戒厳令に近い強権発動――私は覚悟した。
前総理による衝撃の手記! !3月11日14時46分。地震発生後、私は官邸地下の危機管理センターへ直行した。被災者救助に各方面が動き出す中、「福島第一原発、冷却機能停止」の報せが届く。その後、事故は拡大の一途をたどった。東日本は放射能という見えない敵によって占領されようとしていた。その敵は、外国からの侵略者ではない。日本が自分自身で生み出したものなのだ。であればこそ、日本が自分の力で収束させなければならなかった。そのためには、犠牲者が出るのも覚悟しなければならない。そこまで事態は深刻化していた。このままでは国が崩壊する。いつしか私は、原子炉すべてが制御不能に陥り、首都圏を含む東日本の数千万人が避難する最悪の事態をシミュレーションしていた……。原発の有事に対応できない法制度、日本の構造的な諸問題が表面化する中、首相として何をどう決断したか。
新書: 205ページ
出版社: 幻冬舎 (2012/10/26)
言語 日本語
発売日: 2012/10/26
商品の寸法: 17.4 x 11.4 x 1.4 cm
おすすめ度: 5つ星のうち 3.7 レビューをすべて見る (6件のカスタマーレビュー)
東電福島原発事故・総理大臣として考えたこと|菅直人オフィシャルブログ「今日の一言」
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東電福島原発事故 総理大臣として考えたこと (幻冬舎新書)
価格:¥ 903(税込)
発売日:2012-10-26