『鬼道の経典 古事記を読む』― 仏教以前の倭の世界 単行本 – 2014/5/1
配山 實 (著)
この歳になって古代史(というか神話)の面白さに気づき、入門書のたぐいを何冊か読んでいるうちに図書館で本書に出会った。読み始めてすぐに、これまでの数冊とはかなり違うと感じ、著者の略歴をみたら奄美大島生まれとあった。
「古事記」の仮面を剥ぎその裏に隠された正体をせまるために奄美等に今も残る「巫女文化」が用いられている。
著者は育ちも奄美大島ということで、古代語の面影が今も色濃く残る奄美の方言が随所に登場する。
第二章は、原文も多くわたしには難解だったが、それでも奄美方言に照らしてみることで、なんとなくわかったような気になるのだった。
一章、三章は初心者でも「超」面白いと思う。
面白いのは日本書紀ではなく、圧倒的に「古事記」だ。(今までいだいていた「古代史ロマン」って何だったのだろうか?と思うほどのインパクトだった)
読後に巻末の「引用文献および主な参考文献」の、とりわけ参考文献のタイトルをながめているだけで興味をそそられ読みたくなってきます。
そのうち「奄美方言集・デクマユムタ」高司 尚則著2010年06月 は図書館で読みましたが通販でも手に入るようです。
読み始めには気づかなかった本の中表紙の裏のページにあった
「古人の跡を求めず 古人の求めたるところを求めよ 松尾芭蕉」の一行が
読後には強い印象を残す。
著者のその他の著書 ウェブサイト「国立図書館サーチ」で何冊か検索できます。
amazon内容(「BOOK」データベースより)
卑弥呼が事えた鬼道(おにがみのみち)の正体。『古事記』がわかれば『聖書』もわかる。
一見似ても似つかぬ『古事記』と『聖書』。しかし共通点がある。
うすうす感じていた共通点。しかしこれは想像を超えていた。
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登録情報
出版社 : 歴研 (2014/5/1)
発売日 : 2014/5/1
言語 : 日本語