『混血列島論』 ポスト民俗学の試み 単行本 – 2018/3/24
金子遊 (著)
5つ星のうち5.0 3個の評価
ツイッターでも多数感想文が投稿されている。
ピンポイントで衝撃を受けたのは、P66「首狩りとしての写真撮影」
ブヌン続の一見残虐にしか思えない”首狩り”を文化的レベルで考えてみる。
想像だけではとても思いもよらなかったが、”首狩り”とフィールドワークでの写真撮影が等価と言えるのではないか、という指摘に驚き考えさせられた。
あと、
Ⅳ ヤポネシアに谺する女声
花綵列島の独唱曲 島尾ミホ
”島美人と口伝と唄” P226 はじっくり読んだ。
花綵(かさい=はなづな)
”谺”は、よく としか読めなかったが調べてみると・・・。
こ‐だま【木霊/×谺/木▽魂】
読み方:こだま
[名](スル)《近世初めまでは「こたま」》
1 樹木に宿る精霊。木の精。
「―が攫(さら)うぜ、昼間だって容赦はねえよ」〈鏡花・高野聖〉
2 《1がこたえるものと考えたところから》声や音が山や谷などに反響すること。また、その声や音。山びこ。「銃声が谷間に―する」
3 歌舞伎下座音楽で、小鼓2丁を下座と上手舞台裏とに分かれ、響き合うように打つもの。深山幽谷などの趣を出す。
====
非常に難解に見えるが、じっくり読んでいくと全編、基礎知識がなくても虜になるほど興味が沸いてくる。
白黒ながら写真もあってあきない。もう少しゆっくり読んでみたかった。