天野 純希 (あまの・すみき)(著)
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物語は戦国時代島津氏の九州統一から秀吉による九州平定(九州征伐 九州攻め」、島津攻め、九州の役 天正14年(1586年~1587年)前後の話。
物語だけでも楽しめるのだが、巻頭の登場人物紹介と「戦国九州勢力図」を受けて記憶の新しいうちに島津家について少し調べてみた。
この際、島津氏の分家・伊作家(いざくけ)から調べるのがよさそうだ。
島津宗家3代当主、島津久経の次子、島津久長より始まる島津氏の分家・伊作家(いざくけ)は薩摩国日置郡伊作荘(現在の鹿児島県薩摩半島・日置市吹上地域の一部)の地を領したことからこの名がついた島津本宗家に最も近い家柄の一つ。
伊作家10代当主の島津忠良は日新公いろは歌でその名を知っていた日新斎(じっしんさい)の号をもつ島津家中興の祖といわれる。
その長子・島津貴久は島津宗家を継ぎ、以後の島津氏当主(薩摩藩主)はこの「久逸(ひさやす)系伊作家」の流れである。
この物語の主人公はこの島津貴久(島津氏の第15代当主)の4人の子一人
島津家久。
そのほかの主な登場人物は家久の異母兄とされる島津義久・義弘・歳久。
兄である義弘は関が原の戦いでの「島津の退き口」で知られる。
なお、義弘の三男で初代薩摩藩主の島津忠恒(ただつね島津家18代当主)も後に徳川家康の偏諱(へんき)を受けて家久を名乗るが、この物語の主人公の叔父との区別のため初名の忠恒で呼ばれることが多い。
amazon 内容紹介
群雄割拠の戦国時代、九州は薩摩の戦国大名・島津貴久の四男として生まれた家久。若年の頃より祖父・島津忠良から「軍法戦術に妙を得たり」と評価されるほどの戦上手であった。一方、兄弟の中で家久一人が母親の違う出自の為に、その深い悩みを抱えていた。その思いを払拭するかのように家久は、豊後・大友宗麟、肥前・竜造寺隆信という名だたる大大名を打ち破り、島津氏の九州統一に活躍をみせる。しかし、時の権力者、豊臣秀吉と弟、秀長がその前に立ちふさがり、島津は20万を超える豊臣の大軍と戦うことになる・・・・・・。九州の覇権争いの中で、島津に現れた猛将・島津家久。戦国きっての戦上手で孤高の漢による戦の攻防、そして兄弟との葛藤、波乱に満ちた生涯を、気鋭の作家が描く! !
amazon 登録情報
単行本: 419ページ
出版社: 角川春樹事務所 (2012/12/3)発売日: 2012/12/3
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