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『姥捨て山繁盛記』 単行本 – 2017/2/21
太田 俊明 (著)
5つ星のうち 4.0
3件のカスタマーレビュー
amazon 内容(「BOOK」データベースより)
日経小説大賞(日本経済新聞社・日本経済新聞出版社共催)で、昨年の第8回受賞作に選ばれたのは、「再出発」の物語。別れ、老い、病、失業、失恋、若き日の挫折……一度は希望をなくし、何かをあきらめてしまった人が希望を得て「再出発」をはかる時に欠かせないもの。それは、自分が社会に活かされているという充実感、そして自分を受け入れてくれる仲間の存在。
第二の人生を見つける人たちの物語と、限界集落という「あきらめ」の中で新たに生まれ変わろうとする山あいの小さな村の物語がシンクロし、「あきらめ」と「嫉妬」が支配し閉塞感が漂う日本という国の希望まで見通す物語となっている。
amazon 登録情報
単行本: 244ページ
出版社: 日本経済新聞出版社 (2017/2/21)
言語: 日本語
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姥捨て山ときいて、深沢七郎の短編小説『楢山節考』を連想してしまったが、
表紙のタイトル字体やイラスト図から連想されるように、物語りの展開としては、さほど深刻ではない。
ダム建設反対、村八分、限界集落、認知症、介護など、結構重い話ではあるが、
限界集落でのワイナリーや第二の人生に向けての具体的取組みには、どこか経済的実感に乏しい感もあった。
ここが首都圏から近いせいなのだろうか。とは言え、日本中どこも一緒かな、の感。国に介護されている地方の過疎地という見方もあるのかなあと。